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艶気
「艶気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
艶気の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浮動する地価」より 著者:黒島伝治
/\出て行った。金を儲けようとして。華やかな生活をしようとして。 村は、色気も
艶気もなくなってしまった。 そして、村で、メリンスの花模様が歩くのは「伊三郎」....
「淪落」より 著者:林芙美子
た別れては別のひとにめぐりあうと云うようなはかない日が過ぎてゆく。昼間は、まるで
艶気のない、陽蔭の草のようなわたしたちも、夜になると、やつと息を吹きかえして来る....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
った。 それを、誰れが貼ったのやら、ふと、長屋の厠の壁押えに、京伝作の「江戸生
艶気樺焼《えどうまれうわきのかばやき》」の二三枚が貼り附けてあったところから、急....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
てもらったそうである。 頼んで逃げてもらったのでは、まるで京伝の黄表紙にある「
艶気蒲焼《うわきのかばやき》」の浮気屋艶次郎みたいなもので、 ※こんなえにしが....
「寄席行灯」より 著者:正岡容
き という川柳があったけれど、ほんとうにそうした慎しやかな中に何ともいえない
艶気を含んだ古風の表構えだった。 が――中入近くに入って行ったその寄席の高座で....
「増長天王」より 著者:吉川英治
い奴らは、五年もこの山に棲むとカサカサになって寒巌枯骨のていたらくだ、陶土に脂も
艶気もなくなってくる。そんな野郎は茶人相手の柿右衛門の所へ行ッちまえ。おれの山か....
「親木と若木」より 著者:小川未明
けれど、柔らかな頭を、それらの無情な物体にくじかれて、曲がりくねって、わずかに、
艶気のない青葉をつけているにすぎませんでした。そして、おそらく、そこに、こうした....