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花に嵐
「花に嵐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
花に嵐の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
に吹き消されたように光りを隠して、闇をゆるがすような嵐の音がどうどうと聞こえた。
花に嵐は珍しくないが、これまた疾風《はやて》のような怖ろしい勢いで、山じゅうの桜....
「名娼満月」より 著者:夢野久作
満足もいかばかりかと存じておりましたが、満つれば欠くる世の習いとか。月にむら雲。
花に嵐の比喩も古めかしい事ながら、さて只今と相成りましては痛わしゅうて、情のうて....
「歴史の落穂」より 著者:宮本百合子
のために沈められ、滅されてしまうものであったならば、それはいわゆる月にむらくも、
花に嵐の風情。弱きを滅す強者の下賤にして無礼野蛮なる事を証明するとともに、滅さる....
「連環記」より 著者:幸田露伴
来て、年々の例式で風祭りということをする時が来た。風祭りと云っても、万葉の歌の、
花に嵐を厭うて「風な吹きそと打越えて、名に負へる森に風祭りせな」というような風流....
「妾宅」より 著者:永井荷風
滅《ほろぼ》されてしまうものであったならば、それはいわゆる月に村雲《むらくも》、
花に嵐の風情《ふぜい》。弱きを滅す強き者の下賤《げせん》にして無礼野蛮なる事を証....