花咲爺[語句情報] »
花咲爺
「花咲爺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
花咲爺の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私の母」より 著者:堺利彦
は投げ、ちぎっては投げ、そして子供が喜ぶのを見て面白がっていた。私はそんな話を、
花咲爺の昔話と同じように聞いていたのだが、またどこやらにただの昔話とは違って、自....
「雪の塔」より 著者:海若藍平
福神、達磨《だるま》さん、鍾馗《しょうき》大臣、サンタクローズ、桃太郎、金太郎、
花咲爺、乙姫様や浦島太郎、熊、鹿、猪や兎なぞいう獣《けもの》や鳥やお魚や山水天狗....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
佐伯はチラッとそれを見ると、イヤな顔をした。 ――あの格好を見れ。「昭和の
花咲爺」でないか。ゴルフってあんな恰好しないと出来ないんか。 ――フン、どうか....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
は白い物と心得た人が多いが、件《くだん》の『滑稽集』の文でやはり白くないと判る。
花咲爺の咄《はなし》は誰も知る通り、犬に情け厚かった老爺はその犬の灰で枯木に花を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
第一席がはじまろうとする。 「ずっと昔のことよ、ずっと昔と言っても、桃太郎さんや
花咲爺さんの時分ではないこと、それから比べると新しいわね、もう何年ぐらいになるか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
た目つぶし。相手にこれほどの飛道具が有ろうとは思わなかった。 さて、それから、
花咲爺が灰を取り出して蒔くように、掴《つか》んでは投げ、掴んでは投げる。 何と....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
がのぞくので、あそびましょう、と一緒にハネをつき、その子も来てちょっとスゴロク(
花咲爺よ!)して、やがて健造と女中さんが迎に来て夕方かえりました。珍しい正月でし....
「泡盛物語」より 著者:佐藤垢石
ころへ下げ渡されるけれどその間は警察へ預け放しさ」 「そいつは、つまらねえ」 「
花咲爺さんじゃねえけれど、こいつは天道さまがおいらに授けたんだ。三人で呑んじまう....
「伝通院」より 著者:永井荷風
返さずにはいられない。 そもそも私に向って、母親と乳母《うば》とが話す桃太郎や
花咲爺《はなさかじじい》の物語の外に、最初のロマンチズムを伝えてくれたものは、こ....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
師に、その洗い水を打ち掛けたからだといっております。良い姥、悪い姥の話は、まるで
花咲爺、または舌切り雀などと同じようではありませんか。 それから能登の方では羽....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
れは日本ばかりにかぎらぬことだが、昔話には舌切雀のおもい葛籠の婆のように、または
花咲爺のとなりの慾深爺のように、善人がしあわせをしたという話には、かならず悪い人....