花嫁御[語句情報] »
花嫁御
「花嫁御〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
花嫁御の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いから二の足を踏んだが、すがられてみりゃいやともいえまい。実物を見せてもらおう。
花嫁御はどこだ」 「奥でござります。おい。冬! 冬! だんなさまがお力をお貸しく....
「笑う唖女」より 著者:夢野久作
を打消すように末席から一人の巨漢が立上って来た。 「なあ花婿どん。イヤサ若先生。
花嫁御《はなよめご》はシッカリあんたに惚れて御座るばい」 そう云ううちに新郎の....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
しまうのが少なくない。其まゝに大きくして、内の※にするのが多い。所謂「蕾からとる
花嫁御」である。一家総労働の農家では、主僕の間に隔がない様に、実の娘と養女の間に....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
の者が一人残らず寝静まってしまいましたのが午前の二時頃の事で御座いましたろうか。
花嫁御のオモヨさんと、母親のお八代さんとは母屋の奥座敷に……それから花婿どんの若....
「白くれない」より 著者:夢野久作
見れば這は如何に。故郷唐津にて三々九度の盃済ましたるまゝ閨の中より別れ来りし彼の
花嫁御お奈美殿にぞありける。 こは夢か。まぼろしか。如何にして斯かる処に居給ふ....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
ところでそのあとからアイツ共が歌うた歌は何かいね。オオチニ風琴鳴らいて……」 「
花嫁御のお化粧の広告じゃなかったかねえ。雪よりも白くせよなあ……てクタビレたよう....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
で、お稲はその身の前妻じゃ。―― との、まだお稲が死なぬ前に、ちゃッと祝言した
花嫁御寮に向うての、――お主は後妻じゃ、二度目ぢゃと思うておくれい、――との。何....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
御が又と二人あろうかと思い込みました私が、何も言わずに貴方様の親御様へ、上々吉の
花嫁御と、太鼓判を捺いておすすめ致したにつきましては私にも深い覚悟が御座いました....
「菜の花物語」より 著者:児玉花外
人夫が担いで、八九人の中に怪しい紋附羽織の人が皆黙って送って行く――むろん本尊の
花嫁御寮はその真中にしかも人力車に乗って御座る――が恰ど自分の眼の前に来かかった....
「活人形」より 著者:泉鏡花
得三が促し立つれば、老婆は心得、莞爾やかに高田に向いて、「お芽出度存じます。唯今
花嫁御を。……と立上り、件の人形の被を掲げて潜り入りしが、「じたばたせずにおいで....
「三国志」より 著者:吉川英治
兵を派して輿を途中から連れもどし、そのまま、もとの深窓に封じてしまった、――あの
花嫁御寮なのである。 花嫁はまだ小さい。 国と国の政略も知らない。戦争がどこ....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
議な名ではない。 ただし女の児の遊戯に出て来るゴコは、ただの年若い娘ではなく、
花嫁御のことであったかと思う。常の日には見られぬような化粧をして、里で散々練習を....