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「花崗岩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

花崗岩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
あけた。盥の水が躍り出して水玉の虹がたつ。そこへも緑は影を映して、美しく洗われた花崗岩《かこうがん》の畳石の上を、また女の人の素足の上を水は豊かに流れる。 羨....
「高山の雪」より 著者:小島烏水
「色が桃紅なので、水晶のような氷の脈にも血管が通っているようだ」と書いて、原因を花崗岩の※爛《ばいらん》した砂に帰したが、これは誤っている、赤い雪は南方熊楠《み....
「日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
が名を知っていたものは、立山御嶽などいう火山の外には、木曾の駒ヶ岳（大部分黒雲母花崗岩より成る）ぐらいなものであった、いま憶い出しても笑わずにはいられないのは、....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
た。船はその火へ近寄って行く。湾は益々狭まって行く。そして狭まり尽くした所に広い花崗岩の階段がある。階段の左右に人がいる。手に松火を捧げている。入江の水はピチャ....
「槍ヶ岳第三回登山」より 著者:小島烏水
る。 右の方を仰ぐと、赤沢岳が無器用な円頂閣のように、幅びろく突ッ立って、その花崗岩の赤く禿げた截断面が、銅の薬鑵のような色をして、冷めたく荒い空気に煤ぶって....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
這っている、それが原の中の「眼」から、転ぶように動く涙のようだ。鳳凰山地蔵岳の大花崗岩山は、その峻しい荒くれた膚を、深谷の空気に、うす紫に染めている。 それか....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
川を隔てて、対岸の霞沢岳の頂は、坊主頭や半禿げの頭を、いくつか振り立てて、白雲母花崗岩の大露出が、いつも雪のように白くなっている、それも胸から以下は、隙き間もな....
「山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
が糸のように見える上高地の平原まで続く。すぐ右手に頭を圧して、半天をさえぎって、花崗岩の大岩塊が、白い屏風を押し立てたように立っている。下の平原を隔てて、向う側....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
っていた。 その辺は安東といって住宅地である。大部分は焼け残っている。浅間社の花崗岩の大鳥居の立っている長谷通も、安東寄りの片側はおおむね無事である。その通を....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
一部 なお進んで所謂クツ石を見た。横六尺、縦三尺、それにいろいろの工みを施した花崗岩だ。後に石原社司の報告によれば、他でも二個新たに発見したそうである。これも....
「釜沢行」より 著者:木暮理太郎
った路である。この沢へも入り込む人があるのかと不思議でならなかった。下りた河床は花崗岩らしいが、しかも著しく青味を帯びた一枚の大磐石である。左右が少しく開けて、....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
双眼鏡で熟視すると夫は霜柱であることが判明した。周囲は草原であるのに、此処だけが花崗岩の※爛した細沙と粘土との露出地である為に、この驚く可き霜柱を生じたものと想....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
て片麻岩として記載してある。今までの所見では、岩の片状の構造が不明瞭なので、恰も花崗岩のように見えた、それで花崗片麻岩なる文字を用いることにした。最も露営地付近....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
押狭められて、猿飛の奇峡を成している。路から下りて木につかまりながら覗き込むと、花崗岩の壁と壁とが二、三間の近く迄迫り合って、天井の抜けた絶大な洞穴を作り、声を....
「八ヶ峰の断裂 」より 著者:木暮理太郎
三丈に近い。之を登るより外に方法はないから、荷は綱を用いて曳き揚げることにする。花崗岩らしい壁面は頗る堅硬であり、且つ手足の掛りもあるのは幸であった。夫から左に....