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「花文字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

花文字の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
日常の談話の中でも、口にする文章の句切りを測ってみたり、同じ歩むにしても、それに花文字や傾斜体文字《イタリック》でも感じているのではないかと思われるような、一足....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
のである。いっぱいに並べた書物が紺に、黄に、いろいろに、ゆかしき光を闘わすなかに花文字の、角文字《かくもじ》の金は、縦にも横にも奇麗である。 小野さんは欽吾《....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
のがある。そうかと思うと白の帆木綿《ほもめん》に黒い縁《ふち》をとって胸の真中に花文字を、同じ色に縫いつけた洒落者《しゃれもの》もある。いずれも一騎当千の猛将と....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
羽根を拡げた図案を刺繍した幕が垂らしてあって、その上にB・S・A・Gという四個の花文字がこれも金糸か何かの刺繍になっているが、この幕は最前曲馬場の穹窿から垂らし....
悪魔祈祷書」より 著者:夢野久作
日ウズウズしているんですがね。ヘヘヘ。 中味の読出しは、みんな細かい唐草模様の花文字で、途中のチャプタの切り工合から中みだしなんかスッカリ真物の聖書の通りです....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
を生きて来たという一事を知っている。なぜなら、コペンハアゲンそのものが「こまかい花文字でべったり書かれて、唐草模様の獣皮の表紙に真鍮の鋲を打ち、ゴセックふうの太....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
べき整頓さをもって這入っていた。書留用の封蝋や押印も揃っていた。AHA! 綺麗な花文字入りの封印まで! 蝋を垂らして印をするのが金一エスクウドだった。たまに客が....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
は官吏と、機関手は運輸業と、給仕は会社員と、売笑婦は「独立生計」と、めいめいその花文字のようなホテルの台帳の署名と一しょに、こういう触れ込みで押しまわっているか....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ジョウは屋根部屋でいそがしい日を送りました。最後のページをおわって、じぶんの名を花文字で書くと、ペンをなげ出していいました。 「さあ、できあがった、これでだめな....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ョッキの下に見えている赤い綬章《じゅしょう》の一端、皮の半ズボン、すみずみにNの花文字と鵞《が》の紋とのついた紫びろうどの鞍被《くらおお》いをつけた白馬、絹の靴....
深夜の電話」より 著者:小酒井不木
兄さん! もうこれでしめたものだ。ちょっと鉛筆を出してくれ。原素の記号のうち、花文字一個でできているのは、A、B、C、F、H、I、N、O、P、K、S、W、U、....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
《ひじかけいす》の前で踊っていた時の歌だ。……みてごらん。」 表紙には、見事な花文字《はなもじ》で、こう書いてあった。 少年時代の快楽《かいらく》――詠唱曲....
回顧と展望」より 著者:高木貞治
を言った.それは Arithmetik, Algebra, Analysis の花文字のAである.クラインの意味は,そうと明言したわけでないけれども,そんな風に....