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花樹
「花樹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
花樹の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猫町」より 著者:萩原朔太郎
飾窓《かざりまど》には、様々の珍しい商品が並んでいた。珈琲《コーヒー》店の軒には
花樹が茂り、町に日蔭のある情趣を添えていた。四つ辻の赤いポストも美しく、煙草屋の....
「木犀の香」より 著者:薄田泣菫
の間を、煙のやうに脈々と流れて行つた木犀のかぐはしい呼吸で、その呼吸こそは、単に
花樹の匂といふばかりでなく、また実に秋の高逸閑寂な心そのものより発散する香気とし....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
道具がついていて、内部は岩石体、外部は鬘体《かつらたい》、まわりを取り巻く三重の
花樹墻《かじゅがき》、何となく内密さと容態ぶった趣とおごそかなさまとが見えていて....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
より見れば社会の人事は悉皆《しっかい》虚をもって成るものにあらず。人の智徳はなお
花樹のごとく、その栄誉人望はなお花のごとし。
花樹を培養して花を開くに、なんぞこと....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
氏とともに電車に駕して市外ギンドー村に至り、ホテルローマーにて午餐を喫す。庭園に
花樹多く、また菜畦連なり、日本の田園に遊ぶの思いあり。料理は全くチリ式なり。帰路....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
、この意味での粉雪は、雪の結晶が個々の状態で降るというだけであって、その結晶は六
花樹枝状のものでも、角柱その他のものでもかまわないのである。即ち粉雪という言葉を....
「粉雪」より 著者:中谷宇吉郎
メートルぐらいのものであろう。これらの結晶はかなり落下速度の遅いものであって、六
花樹枝状の結晶ならば一千メートルを落下するのに約一時間はかかる。それで高層で出来....