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花毛氈
「花毛氈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
花毛氈の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
ップ、ヒヤシンス、シネラリヤ、オブコニカ、パンズイなどを程よき位置に移し、美しい
花毛氈が組立てられていた。僕は身も心も、にわかに浮々とした胡蝶のようになり、そこ....
「西湖主」より 著者:田中貢太郎
して式場へ往った。と、たちまち笙や笛の音がにぎやかに聞えだした。階上には一めんに
花毛氈を敷いて、室の中も門口も、垣根も便所も、皆燈籠を点けてあった。三四十人の麗....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
持参の林檎を噛った。背後には生温い田川の水がちょろ/\流れて居る。前は畝から畝へ
花毛氈を敷いた紫雲英の上に、春もやゝ暮近い五月の午後の日がゆたかに匂うて居る。ソ....
「琵琶伝」より 著者:泉鏡花
旧態を更めざりき。 秋の末にもなりたれば、籐筵に代うるに秋野の錦を浮織にせる、
花毛氈をもってして、いと華々しく敷詰めたり。 床なる花瓶の花も萎まず、西向の※....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
色の色彩がある赤地のダマ織りの長い窓掛けは、二階の窓に掛けられた。一階の窓には、
花毛氈《はなもうせん》の窓掛けがつけられた。冬中、コゼットの小さな家は階下も階上....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
名ある一図(三枚続)を取りて例証とせんか。緑と紅《くれない》にて彩《いろ》どりし
花毛氈《はなもうせん》を敷詰めたる一室の正面には大《だい》なる硝子窓《がらすまど....