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芸事
「芸事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
芸事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
母親ばかりか、妹の面倒も見てやっていた。そのまた小えん自身にも、読み書きといわず
芸事《げいごと》といわず、何でも好きな事を仕込ませていた。小えんは踊《おど》りも....
「老年」より 著者:芥川竜之介
たのはあの方?」と六金さんがきくと、
「師匠も知ってるから、きいてごらんなさい。
芸事にゃあ、器用なたちでね。歌沢もやれば一中もやる。そうかと思うと、新内《しんな....
「手品」より 著者:佐左木俊郎
酷《ひど》く喜んだ。 「吉田様さチャセゴに行くべと思って出て来たんだが、なんにも
芸事《げいごと》仕込んで置かなかったから、踊りでも踊れるような真似《まね》して酒....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
こえていたのですが、二十五六のときから此人にふと魔がさした。というのは、この人が
芸事に凝り始めたのです。
芸事も色々ありますが、清元の浄瑠璃に凝り固まってしまった....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
ょう。芸術などといっても非常に範囲の広いものですが、まず芸術という種類からすべて
芸事というもの、それから随分高いと称する、まず何といっていいか、理想の高いちょっ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
新らしい、それ相応の技法が備わっている。絵に限らず、あらゆる芸術あるいはすべての
芸事において技法のない
芸事は殆んどないといってよい。 しかしながら、偉い画家の....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
らぬか、まだ。よいか、わしが無理借りに此方へ借りて来て、七ツ下りの雨と五十からの
芸事、とても上りかぬると謗らるるを関わず、しきりに吹習うている中に、人の居らぬ他....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
はすこぶる得意であった、それと同時に母は鼻の下を長くして喜んだ、かれの母はすべて
芸事が好きで一月に三度は東京へ芝居見物にゆくのである。 父は患者をことわってお....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
。」 二十 「よく聞いて、しばらく熟と顔を見ていなさいました。 (
芸事の出来るように、神へ願懸をすると云って、夜の明けぬ内、外へ出ろ。鼓ヶ嶽の裾に....
「葬られたる秘密」より 著者:小泉八雲
る事を遺憾に思い、信用のある従者をつけて娘を京都にやり、都の婦人達の受ける上品な
芸事を修業させるようにした。こうして教育を受けて後、お園は父の一族の知人――なが....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
た。 二人を救った若侍は小堀義哉というもので、五百石の旗本の次男、小さい時から
芸事が好き、それで延寿の門に入り、五年経たぬ間に名取となり、今では立派な師匠株、....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
などと母が励ましていた。父は自分が三味線を弾き、花を活けた位だから、娘たちに
芸事をすすめた。 私は今でも思い出す。運動会の余興の折に、赤十字の真似をし、私....
「ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
があって、それ以後に足がなくなったかというと、徳川中期以後は絵画のみならず凡ての
芸事が実写的(写実的という語と少しちがう、何でも、本当らしくという、自然主義的と....
「猿ヶ京」より 著者:佐藤垢石
た。 兄が東京へ伴って教育したのであるから、学問のことは勿論、行儀作法から女の
芸事にかけては、何一つ欠くるところがないまでに育て、そして躾けたのである。そして....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ろみがあって、地方を了って、横浜へ出て失敗をしましてね。亭主も亡くなって、自分で
芸事を教えていました。茶だの、活花だの、それより、小鼓を打ってね、この方が流行っ....