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「芸談〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

芸談の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
世相」より 著者:織田作之助
老訓導は重ねて勧めず、あわてて村上浪六や菊池幽芳などもう私の前では三度目の古い文芸談の方へ話を移して、暫らくもじもじしていたが、やがて読む気もないらしい書物を二....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
れているかも知れない。谷崎潤一郎の猫の咄などは、確かに奇術的リアリティーがあって芸談には値いしよう。――だが一体読者は、人間の思想を殆んど眼に見えては促進しない....
碁の手直り表」より 著者:菊池寛
を挟んで坐っていたが、何も話をしなかった。 何か訊けば、返事をする位である。文芸談や世間話などは一切したことがない。 手持ぶさただから、結局碁でも打つ外はな....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
とだと思ってはならないのである。たとい、この頃流行る哲学的衣裳を纏って現われる文芸談であっても、哲学的即ち又文学的であるかないかは、衣裳の問題ではなくて実質の問....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いう通り、斎藤弥九郎の門下で有数の使い手。今こそ亡者の数には入っているが、その武芸談には、なかなかに聞くべきものがある。 しかし、ややもすれば芸に慢じて、己《....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
厘の相違であるが、「円朝は偉い、四銭の木戸を取る。」と云われていた。 さてその芸談であるが、落語家の芸を語るのは、俳優の芸を語るよりも更にむずかしい。俳優の技....
市川九女八」より 著者:長谷川時雨
と着更《きがえ》をしかけたところへ、静枝が名刺を読みながら来て、 「お師匠さんの芸談を聴きに来た、演芸の方の記者《かた》らしいのですよ。談話《はなし》といてくだ....
勝負師」より 著者:織田作之助
の阿呆かと思われる坂田が、ボソボソと不景気な声で子供の泣き声が好きだという変梃な芸談を語ったのである。なにか痛ましい気持がするではないか。悲劇の人をここに見るよ....
回想録」より 著者:高村光太郎
なような感じで、早く帰ってくださればいいと思った。随分長時間彫刻のことやいろいろ芸談のようなことを語っているらしいが、父は仏師屋時代の習慣かもしれぬが「御意に御....
役者の一生」より 著者:折口信夫
かに当る人であるから、よい書物の筈である。此には「演芸画報」に載った源之助晩年の芸談なる「青岳夜話」を其儘載せてある。これには又、彼の写真として意味のあるのを相....
随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
飲むとは奇妙なり。この間、同君が落語化上演した拙作小説『寄席』を中心に、いろいろ芸談が、次々とでる。今も決して自分を巧く思っていないという志ん生君の言葉に打たれ....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
鮭を焼いて出す。それがいかにも貧家の景情をよく出しているといって激賞されたという芸談や、「鰻の蒲焼で喰べる御飯も塩鮭のお茶漬を掻き込むのも、美味いという感じに相....
翻訳のむずかしさ」より 著者:神西清
や僕なんかの板前においてをやだ。いずれ僕もあと三十年もしたら浴衣《ゆかた》がけで芸談一席と洒落《しゃれ》る気になるかも知れないが、今のところはこの不細工な割烹着....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
団十郎、菊五郎について語るべきことは余りに多過ぎる。殊にこれらの名優の伝記や芸談や逸話のたぐいは、種々の人の筆によって種々の記録が残されているから、ここでは....
「茶碗の湯」のことなど」より 著者:中谷宇吉郎
あるなどということを超越したものであった。強いて言えば、それは芸が身についた人の芸談にあるような生きた話であった。 「茶碗の湯」は全部で、印刷にして六|頁《ペー....