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苟安
「苟安〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
苟安の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
う》のようなものであるかと思われる。個性だけでは知らず知らずの間に落ち込みやすい
苟安自適《こうあんじてき》の泥沼《どろぬま》から引きずり出して、再び目をこすって....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
かったりする人間は殆んど一人もいないだろう。だが一般に認識はややともすれば懶惰で
苟安《こうあん》に走る性質を持つから、そうした懶惰な認識に仮睡を与えることが道義....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
とえ》に一時の栄華を衒《てら》い、百年の患《うれ》いを遺《のこ》して、ただ一身の
苟安《こうあん》を冀《こいねが》うに汲々《きゅうきゅう》たる有様を見ては、いとど....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
治界でも実業界でも爺さんでなければ夜も日も明けない老人万能で、眼前の安楽や一日の
苟安を貪る事無かれ主義に腰を叩いて死慾ばかり渇いている。女学校を出たてのお嬢さん....
「三国志」より 著者:吉川英治
運輸に力を入れていた李厳が、永安城から前線へ兵糧を送らせて来た。その奉行は都尉|
苟安という男だったが、酒好きのため、途中でだいぶ遊興に日を怠り、日限を十日余りも....