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若い者
「若い者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
若い者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
崋山のこの冗談のような語《ことば》には、妙な鋭さがあったのである。
「しかしまず
若い者は、生きのこる分別をすることです。討死はいつでも出来ますからな。」
ほど....
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
めみえ》をしてから二月ばかりするとそこのお上《か》みさんがふとした出来心から店の
若い者と一しょになって着のみ着のままでかけ落ちをしてしまった。そこで、一家安穏の....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
さすがの私もしばらくの間は呆れ果てて、二の句をつぐ事さえ忘れて居りましたが、甥は
若い者らしい、一図に思いつめた調子で、
「何、高があの通りの乞食《こつじき》法師....
「或る女」より 著者:有島武郎
ように障子にぶつかって、釘店《くぎだな》の狭い通りを、河岸《かし》で仕出しをした
若い者が、大きな掛け声でがらがらと車をひきながら通るのが聞こえ出した。葉子はきょ....
「或る女」より 著者:有島武郎
ん》に角帯《かくおび》を締めた、箱丁《はこや》とでもいえばいえそうな、気のきいた
若い者が電報を片手に持って、目ざとく葉子に近づいた。それが双鶴館《そうかくかん》....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
った。あすこの嚊《かかあ》は子種をよそから貰《もら》ってでもいるんだろうと農場の
若い者などが寄ると戯談《じょうだん》を言い合った。女房と言うのは体のがっしりした....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
、地方人を敵視するような気風もあったようだ。 散髪になり立てなども面白かった。
若い者は珍らしい一方で、散髪になりたくても、老人などの思惑を兼ねて、散髪の鬘を髷....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
此処で支度を替えて、多勢が口々に、御苦労、御苦労というのを聞棄てに、娘は、一人の
若い者に負させた私にちょっと頬摺をして、それから、石高路の坂を越して、賑かに二階....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
託でございました。が何か、最初の内、貴方が御逗留というのに元気づいて、血気な村の
若い者が、三人五人、夜食の惣菜ものの持寄り、一升徳利なんぞ提げて、お話|対手、夜....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
が立って、温泉場が寂れたと申しましても、まあお聞き下さいまし。とんでもない奴等、
若い者に爺婆交りで、泊の三衛門が百万遍を、どうでござりましょう、この湯治場へ持込....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
、焦茶色の毛の火になるばかり、悶え苦むに相違ござらん。 大蛇でも居て狙うか、と
若い者ちと恐気がついたげな、四辺に紛いそうな松の樹もなし、天窓の上から、四斗樽ほ....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
老人は杜子春の言葉を聞くと、急ににやにや笑い出しました。 「そうか。いや、お前は
若い者に似合わず、感心に物のわかる男だ。ではこれからは貧乏をしても、安らかに暮し....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
―― 殺したい慾望がまだ骨の髄を走り※ってむずむずさせる。もっぱら二十歳前後の
若い者が悩まされる恋の情火のようだ。 十月二十日―― また一人|殺った。昼食....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
うとう髭だらけで杯をしたとあって、恋の敵のように今も憤っているそればかり。町内の
若い者、頭分、芸妓家待合、料理屋の亭主連、伊勢屋の隠居が法然頭に至るまで、この床....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
おう寒いや、寒いや、こりゃべらぼうだ。」 と天窓をきちんと分けた風俗、その辺の
若い者。双子の着物に白ッぽい唐桟の半纏、博多の帯、黒八丈の前垂、白綾子に菊唐草浮....