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「若く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

若くの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
かれこれ三浦と同年配だったそうですが、小柄ででもあったせいか、誰の眼にも二つ三つ若く見えたのに相違ありません。それが眉の濃い、血色|鮮《あざやか》な丸顔で、その....
河童」より 著者:芥川竜之介
母親の腹を出た時には白髪頭《しらがあたま》をしていたのだよ。それからだんだん年が若くなり、今ではこんな子どもになったのだよ。けれども年を勘定すれば生まれる前を六....
るしへる」より 著者:芥川竜之介
ど》め難し。さればとてまた、誰と契《ちぎ》らんと願うにもあらず、ただ、わが身の年若く、美しき事のみなげかれ、徒《いたず》らなる思に身を焦《こが》すなり」と。われ....
青年と死」より 著者:芥川竜之介
れからも生きられるかどうかはお前の努力次第だ。 Aの声 己にはお前の顔がだんだん若くなってゆくのが見える。 第三の声 (静に)夜明だ。己と一緒に大きな世界へ来る....
誘惑」より 著者:芥川竜之介
。……… 54 前の洞穴の内部の隅。岩の壁によりかかった死骸は徐ろに若くなりはじめ、とうとう赤児に変ってしまう。しかしこの赤児の顋《あご》にも顋髯だ....
或る女」より 著者:有島武郎
に出た。着物は思いきって地味《じみ》なくすんだのを選んだけれども、顔だけは存分に若くつくっていた。二十《はたち》を越すや越さずに見える、目の大きな、沈んだ表情の....
或る女」より 著者:有島武郎
はそのころの女としてはそろそろ老いの徴候をも見せるはずなのに、葉子は一つだけ年を若く取ったようだった。 ある天気のいい午後――それは梅のつぼみがもう少しずつふ....
星座」より 著者:有島武郎
。それまで彼を困らしていた未練は影を隠していた。 顔は十七八にしか見えないほど若く、それほど規則正しい若さの整いを持っているが、二十二になったばかりだと思えな....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
愛人を見ることがなかった。そしてビヤトリスは凡ての美しいものの運命に似合わしく、若くしてこの世を去った。文献によればビヤトリスは切なるダンテの熱愛に触れることな....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
のである。 次にカントの仕事について述べようと思う。彼はビュッフォンより一二歳若く、しかもビュッフォンに刺激されてやった仕事であるが、ビュッフォンのとは到底比....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
へ出かけちゃ、自分で撒いていたので可笑しかった。その人も故人になったそうですが、若くって惜しいことでしたね。 (明治四十二年八月『趣味』第四巻第八号)....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ているのでございます。 第二の乙姫様の方は、豐玉姫様に比べて、お年齢もずっとお若く、やっと二十一か二か位に思われます。お顔はどちらかといえば円顔、見るからに大....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
これは直接書記と区別せねばならない。前者にありては、霊媒はペン又は鉛筆を執るか、若くは片手をプランセットに載せるかすると、通信が本人の意識的介在なしに書き綴られ....
」より 著者:秋田滋
を縛りあげて、その男を交番へ引ッ立てて行った。 その男は町の弁護士で、まだ年も若く、名をクールバタイユと云って、金もたんまり持っていて、なかなか人望もある男だ....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
ともちゃんとに最後の告別をしようじゃないか。……戸部、おまえのこれまでの芸術は、若くして死んだ天才戸部の芸術として世に残るだろう。しかしそこでおまえの生活が中断....