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若しも
「若しも〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
若しもの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
の視角から必ず愛すべきものであることに私達は気附くだろう。ここに一つの器がある。
若しも私がその器を愛さなかったならば、私に取ってそれは無いに等しい。然し私がそれ....
「振動魔」より 著者:海野十三
、その下部にある第二葉の半分ばかりを結核菌に喰いあらされているところだったので、
若しもう一と月、博士の門をくぐるのが遅かったとすると、流石の博士もその回春につい....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
です」 「よろしい、開けましょう」断乎として鴨田が思切ったことを云った。「しかし
若しもこのタンクの中に園長が入っていなかったら君は僕に何を償います」 「御意のま....
「地球盗難」より 著者:海野十三
ない」 「あら、まア……」 二人は顔を見合わせて、歎息しあった。しかしこのとき
若しも二人が背後をふりかえって、そこに突如として起った大異変に気がついたとしたら....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
口を厳重に閉ざしたり。これは外に出て火星人を撃退せんとせば、風間、木曾の二少年に
若しものことが起らずとは保証出来ざるためなり。幸い、両少年とも息をふきかえしたる....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
りで耐らなくなりました。とうとう私はある日指導役のお爺様に一|伍一什を物語り、『
若しもあの懐剣が、私の墓に収めてあるものなら、どうぞこちらに取寄せて戴きたい。生....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
。が、原本はなかなか大部のものであるから、爰には単に要所|丈を紹介するに止める。
若しも読者にして、ゆっくり味読さるるならば、其の分量の少なきを憂えず、得るところ....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
。そして而もそれらの衣服の色彩は、派手な水色であった、とね。だが茲で、或は君は、
若しも男が、犯人は女であると見せかける為に、そんな婦人用の海水靴を履いたのだとし....
「人造物語」より 著者:海野十三
、或る炭坑の中で働いているテレボックス君は、坑内の爆発|瓦斯の監視をやって居り、
若しも瓦斯がだんだん溜って来て危険が近づいて来ると直ちに声をあげ、警戒を与えると....
「石塀幽霊」より 著者:大阪圭吉
よう。 そこで蜂須賀巡査は秋森家を出て、石塀沿いに東の方へ歩きだした。 ――
若しも、思った通りチンドン屋が、犯行後にビラを投げ込んだのが確かであったなら……....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
英雄が一国も取り得ざるは、不思議と云へば不思議なれども、実は不思議に非ず。三楽が
若しも小田氏の如く勢に附したらば、失敗はせざりしならむ。三楽は※骨を有す。成敗以....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
しそうに聞いて居るなり 病よし悲しみ苦しみそれもよし いっそ死んだがよしとも思う
若しも今病気で死んで了ったら 私はいゝが父に気の毒 恩師から慰められて涙ぐみ そ....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
おける西郷の挙動と何の選むところあらんや。等しく時の政府に反抗したるものにして、
若しも西郷が志を得て実際に新政府を組織したらんには、これを認むることなお維新政府....
「褐色の求道」より 著者:岡本かの子
するのでしょう。私は断ち切り度いのです。だがこれだけはどうすることも出来ません。
若しも、それが出来る呪文とか考え方とかがあったら教えて頂き度いのです。私は恋人を....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
れませんから、宥めてやりましたので、何事も無くて済みましたが、お客を預かってて、
若しもの事でも有れば、此の松吉の顔が立ちませんから、ちと心配しましたよ。ただ、何....