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若やぐ
「若やぐ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
若やぐの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
れて歌いつ舞った。歌の終り目毎に袖を挙げて振った。それは翁の心に僅かに残っている
若やぐものに触れた。 岳神の妻は、笑って冗談のようにして、 「この中に、もし、....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
うに莞爾《にっこり》してその時だけは初々《ういうい》しゅう年紀《とし》も七ツ八ツ
若やぐばかり、処女《きむすめ》の羞《はじ》を含《ふく》んで下を向いた。
私《わ....
「水の女」より 著者:折口信夫
実だけは、やっと知れる。それはこの語が禊ぎに関聯したものなることである。みぬまと
若やぐ霊力とを、いろいろな形にくみ合せて解釈してくる。それが、詞章の形を歪ませて....
「小説中の女」より 著者:豊島与志雄
、指の節をまるめ、爪の生え際の深みを浅くし、首筋の肉をぼやぼやとさせれば、それで
若やぐのだったから。 そんなことを考えてるうちに、汽車はもう進行しだしていた。....
「三国志」より 著者:吉川英治
だけであった。 「ああ。故園は変らない――」 玄徳は嘆じた。 桃花はまた春に
若やぐが、母の白髪が再び黒くかえる日はない。春秋は人の身のうえにのみ短い。しかも....
「べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
六のそばへ坐った。炬燵の温みが、あいあいと和気をたたえて、伝右衛門は、自分までが
若やぐ気がした。 勘六は、討入の時、吉良方の猛者と出会って、泉水に落ち、その時....