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若女
「若女〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
若女の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
十郎 同上 沢村長十郎 同上 袖崎源次 同じ座の
若女形 霧浪あふよ 同上 坂田市弥 同上 小野川宇源次 ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
!」 四 声は誰でもない千種屋のあの青白く冷たい、秋時雨のような
若女房でした。女将は、その冷たく青白い面を、恐怖に一層青めながら、愛児を必死に小....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
。 人の類も様々であった。まず女から云う時は、町家の娘、ご殿女中、丸髷に結った
若女房、乞食女、いたいけな少女、老いさらばった年寄りの女、女郎らしい女、芸妓らし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
うちに相携えて江戸へ走るために、国を去るの恨みをとどめた心持がわかると共に、この
若女房と思われる人の才気のほども思われないではない。 菩薩未成道時 以菩提為煩....
「死者の書」より 著者:折口信夫
女部屋の老女たちが、引ったくって渡させなかった。そうした文のとりつぎをする若人―
若女房―を呼びつけて、荒けなく叱って居る事も、度々見かけられた。 其方は、この姫....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
に小手先が利くところから今では立派な娘形で、市川小次郎の名を聞いただけでも町娘や
若女房などは、ボッと顔を染めるほどの恐ろしい人気を持っていた。 振り袖を着、帯....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
鼠小紋の小袖に小柳繻子の帯、紫の半襟というその風俗は、女太夫というよりも、町家の
若女房という風であり、お高祖頭巾で顔を包んでいるので、謎を持った秘密の女めいても....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
どを眺めておりますと、もうそれだけで心の中が、ノビノビといたして参ります。小面や
若女や増の面などはわけても大好きでございます。でも鉄輪の生成や、葵の上の泥眼や、....
「豊竹呂昇」より 著者:長谷川時雨
左衛門、亀屋忠兵衛、紙屋治兵衛に扮《ふん》してもっとも得意なように、呂昇は町人の
若女房が殊更《ことさら》によい。ふっくりとしたなかに、ことに普通の女人であって、....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
の児へ割歩を打ち大方出来たらしい噂の土地に立ったを小春お夏が早々と聞き込み不断は
若女形で行く不破名古屋も這般のことたる国家問題に属すと異議なく連合策が行われ党派....
「おせん」より 著者:邦枝完二
かな色が漂っていた。 「おせん」 「あい」 「よくほれた」 「えッ」 「当代一の
若女形、瀬川菊之丞なら、江戸一|番のお前の相手にゃ、少しの不足もあるまいからの。....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
っちゅう眉の根を寄せていた。町じゅうもう彼女の噂でもちきりで、あのイズマイロフの
若女房は、これまでずっと生まず女で、だんだん痩せこける一方だったものが、それが急....
「花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
ようであった。 もともと「花がたみ」の能には小面、孫次郎を使うので、観世流では
若女、宝生流では増という面を使うのであるが、わたくしは、以上の考えから「増阿弥」....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
が、そなたを見たのは、あの時が初めてじゃ。宮川町のお梶どのと云えば、いかに美しい
若女形でも、足下にも及ぶまいと、兼々人の噂に聴いていたが、そなたの美しさがよもあ....
「能面と松園さんの絵」より 著者:金剛巌
創作して出しています。元来この「花形見」の能には小面、孫次郎を使うので、観世では
若女、宝生では増という面を使うのが普通だが、松園さんは十寸神を取り出して描かれた....