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若者
「若者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
若者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
《わたくし》の姉の一人息子で、若殿様とは、ほぼ御年輩《ごねんぱい》も同じくらいな
若者でございましたが、これを御奉公の初めにして、その後《のち》も度々|難有《あり....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
を読んでいる。そこへ突然|黄泉《よみ》の使《つかい》が現れる。黄泉の使は色の黒い
若者。しかも耳は兎《うさぎ》の耳である。
小町 (驚きながら)誰です、あなたは....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
等は皆あらしのように、逃げまわる鬼を追いまわした。犬はただ一噛《ひとか》みに鬼の
若者を噛み殺した。雉も鋭い嘴《くちばし》に鬼の子供を突き殺した。猿も――猿は我々....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
う侍《さむらい》は相役|衣笠太兵衛《きぬがさたへえ》の次男|数馬《かずま》と云う
若者を打ち果《はた》した。それも果し合いをしたのではない。ある夜《よ》の戌《いぬ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
う云う長閑《のどか》な春の日の午後、天《あめ》の安河《やすかわ》の河原には大勢の
若者が集まって、余念もなく力競《ちからくら》べに耽《ふけ》っていた。
始《はじ....
「或る女」より 著者:有島武郎
がむせかえるように葉子の鼻を打って、目の心《しん》まで紅《あか》くなった知らない
若者の顔が、近々と鼻先にあらわれていた。はっと身を引く暇もなく、葉子の肩はびしょ....
「或る女」より 著者:有島武郎
いた。稲瀬川《いなせがわ》を渡る時、倉地は、横浜|埠頭《ふとう》で葉子にまつわる
若者にしたように、葉子の上体を右手に軽々とかかえて、苦もなく細い流れを跳《おど》....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
して彼らは荷の来るのをぼんやりして二時間あまりも待ち暮した。聞くに堪えないような
若者どもの馬鹿話も自然と陰気な気分に押えつけられて、動《やや》ともすると、沈黙と....
「溺れかけた兄妹」より 著者:有島武郎
手足があるのだかないのだかそれも分りませんでした。
抜手《ぬきて》を切って行く
若者の頭も段々小さくなりまして、妹との距《へだ》たりが見る見る近よって行きました....
「星座」より 著者:有島武郎
もっているのだから、先生にはどうしていいか分らなかった。……とうとうそのえらあい
若者は、日本服の改良を仕遂げないうちに、無残にも谷底へすべり落ちて死んでしまった....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
うと探るように私の顔を見つめた。明らさまに言うと、その時私は君をいやに高慢ちきな
若者だと思った。そして君のほうには顔も向けないで、よんどころなくさし出された絵を....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
たというのであるが、それと同様にこの巨人的磨臼の石の火花から生れた、優しい金髪の
若者の貌をした、驚くべく美しい火の神ハイムダル(Heimdall)が、小船に乗っ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
く、その頃の私にはそれ位の見わけがつくのでした。 お爺さんは言葉少なに私をこの
若者に引き合わせた上で、 『今日は御苦労であるが、俺のところの修行者に一つ雨を降....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
或春の日暮です。 唐の都|洛陽の西の門の下に、ぼんやり空を仰いでいる、一人の
若者がありました。
若者は名を杜子春といって、元は金持の息子でしたが、今は財産....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
配をしなければならないような馬が好きで、柔順でよく訓練された馬なぞは、血気盛んな
若者には価値がないと考えていたのである。 この物語の主人公がヴァン・タッセルの....