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苦しむ
「苦しむ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
苦しむの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
刃《やいば》を加えたらしい。それからしばらくは、ただ、二人のののしる声と、沙金の
苦しむ声とがつづいたが、やがて女の息がとまると、兄弟は、急にいだきあって、長い間....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
かった。
「お前のお母さんなんぞは後生《ごしょう》も好い方だし、――どうしてああ
苦しむかね。」
二人はしばらく黙っていた。
「みんなまだ起きていますか?」
....
「或る女」より 著者:有島武郎
、船医より早くその場に駆けつけた。結びっこぶのように丸まって、痛みのためにもがき
苦しむその老人のあとに引きそって、水夫|部屋《べや》の入り口まではたくさんの船員....
「或る女」より 著者:有島武郎
的の二重生活をしいられるようで苦しいんです。これからも僕はこの矛盾のためにきっと
苦しむに違いない」
「なんですねお二人とも、妙な所で謙遜《けんそん》のしっこをな....
「二つの道」より 著者:有島武郎
他の道に立ち帰り、他の道に足を踏み入れてなお初めの道を顧み、心の中に悶《もだ》え
苦しむ人はもとよりのこと、一つの道をのみ追うて走る人でも、思い設けざるこの時かの....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の非常に離心的で細長いことを説明することができなかったろうと言っているのは了解に
苦しむことである。実際ビュッフォンは決して(後にカントがしたように)彗星が太陽系....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
。同じく運用に関する戦闘指導精神が統制の次に、いかなるものであるかも、全く判断に
苦しむ。それでこの二つは正直に白欄にしてあるのであるが、敢えて大胆に意見を述べる....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
、川かいの。」 「いんにゃの、恐しゅう歯がうずいて、きりきり鑿で抉るようじゃ、と
苦しむ者があるによって、私がまじのうて進じょうと、浜へ※の針掘りに出たらばよ、猟....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
歌い始めました。声も美しくエス・キリスト、さては天国の歓喜をほめたたえて、重荷に
苦しむものや、浮き世のつらさの限りをなめたものは、残らず来いとよび立てました。 ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
。こういうことをすべて彼は「親のために自分のつとめをはたすことだ」と言っていた。
苦しむほうの腕白小僧にしてみればまったくありがた迷惑なことだが、彼は折檻をしたあ....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
ないだろうか。彼等はそれが心配だったのである。 しかし、彼等はしつッこい不幸に
苦しむだけ苦しんで来たのだろう、死ぬまで幸福な日を送ることが出来た――。....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
顔も見ないから、ちっとも夢のように思われんでなお困る。幸ひ貴老が見えてから、あの
苦しむのが聞えないから……」 「私のその、御経読誦が、いくらか功徳がありましたも....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
肥料を売って、高い米を輸入しているのであります。一体だれのための農政だか、解釈に
苦しむものがあるのであります。農民の熾烈なる要求に申訳的に肥料の値下げをやりまし....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
ある。その妨害した警官が罪にならず、なんの抵抗もしない私たちが罪になるのは了解に
苦しむ。無罪だ』と述べたが懲役五ヵ月をくった。 獄中でゲタの鼻緒の芯をない、封....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
作戦は今日の軍人の眼で見れば余りに当然であると考え、ナポレオンの偉大を発見するに
苦しむであろうが、フリードリヒ大王以来の戦争に対比すれば始めてその大変化を発見し....