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苦艾
「苦艾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
苦艾の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の中央にある合歓樹は、火星の表徴になっているのだ。またそれを、曼陀羅華・矢車草・
苦艾と、草木類でも表わすことが出来るけれども……いったいその三外惑星の集合に、ど....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
だ。 正隆は、みみず腫れに膨れ上った手の甲を撫でながら、あらゆる人々に向って、
苦艾《にがよもぎ》のような嘲笑を投げようとした。が、突然高い頭の小さい少年の像《....
「可愛い女」より 著者:神西清
彼女は例の段々に坐っているが、その胸のうちは相変らずがらんとして、味気なく、例の
苦艾の後味がしていたし、冬は冬で彼女は窓ぎわに坐って、じっと雪を見つめている。春....
「妻」より 著者:神西清
ロヴナが私の胸によび起こした燃えるような苛立たしい愛情、あるときは甘くあるときは
苦艾のように苦い愛情は、今はもうなかった。昔のすぐカッとする癖、声高な口争い、非....