英雄[語句情報] »
英雄
「英雄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
英雄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
には横にいつの間《ま》にかこう云う文句が浮かび始める。――
「この門に入るものは
英雄となるべし。」
22
こちらへ歩いて来る少年の姿。....
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
「何しろ項羽《こうう》と云う男は、
英雄の器《うつわ》じゃないですな。」
漢《かん》の大将|呂馬通《りょばつう》は....
「河童」より 著者:芥川竜之介
歩の差かもしれない。けれども僕には十|哩《マイル》も違うのだ。」
「しかし先生の
英雄曲は……」
クラバックは細い目をいっそう細め、いまいましそうにラップをにら....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
前の清正《きよまさ》のように、桂月香親子を殺すよりほかに仕かたはないと覚悟した。
英雄は古来センティメンタリズムを脚下《きゃっか》に蹂躙《じゅうりん》する怪物であ....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
なければもっと莫迦莫迦しい復讐的精神を発揮しますよ。しかもそれを当事者自身は何か
英雄的行為のようにうぬ惚《ぼ》れ切ってするのですからね。けれどもわたしの恋愛小説....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
気さえ察する程、聡明《そうめい》にもして下さいますな。
とりわけどうか勇ましい
英雄にして下さいますな。わたしは現に時とすると、攀《よ》じ難い峯《みね》の頂を窮....
「或る女」より 著者:有島武郎
その当時の日本にしては絶大な背景を背負っているので、この年少記者はある人々からは
英雄《ヒーロー》の一人《ひとり》とさえして崇拝された。この木部がたびたび葉子の家....
「或る女」より 著者:有島武郎
な必死な心になっていた。それは胸を張り裂くような犠牲だった。葉子は自分の目からも
英雄的に見えるこの決心に感激してまた新しく泣きくずれた。
「どうか、どうか、……....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ては人の冒険心をそそっていかにも雄々しい頼みがいある男と見え、死んでは万人にその
英雄的な最後を惜しみ仰がれ、遺族まで生活の保障を与えられる飛行将校にすらなろうと....
「森先生」より 著者:芥川竜之介
面の色日に焼け、如何にも軍人らしき心地したれど、謹厳などと云う堅苦しさは覚えず。
英雄崇拝の念に充ち満ちたる我等には、快活なる先生とのみ思われたり。 又夏目先生....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
ました。 「マルコさん。おかあさんを助けたのは私ではありません。それはお前です。
英雄のように立派なお前だ!」....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
この郷に冠たるのみならず、新潟県下第一の俊傑なりしか、この県下に第一ならば全国の
英雄が集まる東京に出るとも第二流には落つまじと俄かに気強くなりて、密かに我腕を我....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
が、オランダ流にちぢめていえば、ブロム・ヴァン・ブラントといった。彼はこの界隈の
英雄で、腕ずくと図々しさとで名をとどろかしていた。肩幅がひろく、からだの自由が利....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
生島」の生島新五郎、侠客小金井小次郎など多士多彩だ。しかしこれらの流罪名士の中の
英雄はなんといっても源為朝であろう。わたくしの友人で郷土史研究家の浅沼悦太郎君が....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
士の討入りの夜に両刀を揮って闘った振り袖姿の小林平八郎は小学時代の僕などには実に
英雄そのものだった。それから浦里時次郎も、――僕はあらゆる東京人のように芝居には....