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茶々
「茶々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
茶々の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
。そうかと思うとじっと田川の群れの会話に耳を傾けていて、遠くのほうから突然皮肉の
茶々を入れる事もあった。だれいうとなく人々はその一団を犬儒派《けんじゅは》と呼び....
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
虫の腹部のように重ねあわしてつくってあって、ピストルの弾丸が、あたりの継ぎ目を滅
茶々々にこわしてあった。その下には、例の草色の粘液がじくじくと泡をふいていた。 ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
◯きょう二十七日、果して敵機はやってきた。こないだの二十五日のクリスマスの晩を滅
茶々々にしてやったお返しであろう。アメリカ兵ときたら、いつでもこのお返しをするの....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
と清吉は赫となって、まるで気ちがいのようになって、穿いている下駄を把って相手を滅
茶々々になぐり付けたので、相手も少し気を呑まれたのでしょう、おまけに酔っているか....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
吉の策を用いて、すぐ小谷城を攻め落したならば、長政の妻のお市殿には、未だ長女のお
茶々は生れていないだろう。結婚したのが、永禄十一年四月だから、生れていたかどうか....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
新流行のオリーブの中折の半分鍔を焼かれた上に泥塗れになってるのが転がっていた。滅
茶々々に圧潰されたシルクハットが一段と悲惨さを添えていた。 其傍の鉋屑の中に、....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
の処へ泊って、牛を奢ってね、トランプをして遊んでいたんだ。僕あ一番強いんだぜ。滅
茶々々に負かして悪体を吐いてやると、大変に怒ってね、とうとう喧嘩をしちまったもん....
「香水紳士」より 著者:大阪圭吉
えた。 考えてみれば、大変なことになってしまった。折角の楽しい旅行が、お蔭で滅
茶々々になってしまった。たださえ、知らない大人の人との同席なぞ、あまり歓迎したく....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
はははは。何てッてこれ坊ちゃんのようなお小いのが毎晩見て下さる。当興行|大当、滅
茶々々に面白い。すてきに面白い。おもしろ狸のきぬた巻でも、あんころ餅でも、鹿子餅....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
が、何でもよっぽど旨く行ったらしい……」とちょっと考えて「事に由るとロスの奴、滅
茶々々かも解らん。今日の電報が楽みだ。」 といいつつソソクサして、「こうしちゃお....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
得ば他日多少の事功を成就し得んも、この苦痛と困難とに打負くれば最早それまでにて滅
茶々々に失敗致すべく、さうなつたら已むを得ず日本へ遁帰りて再び生命を一枝の筆に托....
「昔尊く」より 著者:上村松園
うき目にあったのでした。その頃私たちは四条通りの非常に賑やかな通りにいまして、お
茶々の商売を致してましたのです。 何でもランプを落としたのが火の始まりとかで、....
「活人形」より 著者:泉鏡花
歯を切り、二目とは見られぬ様にて、死しおれるにもかかわらず。なお先刻の腹癒に、滅
茶々々に撲り潰さんと、例の鉄棒を捻る時、銀平は耳を聳てて、「待て! 誰か門を叩く....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
防止の運動には大賛成です」 「顔のお白粉がよごれるから反対するのだろう」と松島が
茶々を入れる。 「わたしはまだ市長さんに一度も会ったことおまへんけど、しかし、う....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
殺しっちまう、私を欺して――。よくも欺まして、私の一生は、ああ私の一生は――。滅
茶々々になってしまった!』 私はピストルをそこに投げ出して、急に泣き出してしま....