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「茶人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

茶人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
、三拍子も揃《そろ》ったのが競争をいたしますのに、私のような腕車には、それこそお茶人か、よっぽど後生のよいお客でなければ、とても乗ってはくれませんで、稼ぐに追い....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
神そのものは、人から期待せられていることだけ言うことを要求する。しかし私は立派な茶人のつもりで書いているのではない。新旧両世界の誤解によって、すでに非常な禍をこ....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
っている。湖水中での良質の水が汲まれるというのでここを「もくもく」と云い、京洛の茶人はわざわざ自動車で水を汲ませに寄越す。情死するため投身した男女があったが、ど....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
に胸へ当てていた『たそがれ』を、きちんと据えた。 「……「ひどい墨だな、あやしい茶人だと、これを鳥の子に包むんだ。」とおっしゃりながら、すらすらおしたためになっ....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
予は決して他に良法のあるべきを信じない。 三 予はこう思ったことがある、茶人は愚人だ、其証拠には素人にロクな著述がない、茶人の作った書物に殆ど見るべきも....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
る。 画室に在るということは一日中で一番たのしい心から嬉しい時間である。 お茶人が松風の音を聞きながらせまい茶室に座しているのも、禅を行なう人がうす暗い僧堂....
茶の本」より 著者:岡倉由三郎
して正式に茶の湯の道を学んだのが始めで、教えに見えたのは正阿弥という幕末の有名な茶人と記憶する。稽古のたびごとに、うら若かった嫂といっしょに、いたずら盛りの小伜....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
椿岳は余り旅行しなかった。晩年大河内子爵のお伴をして俗に柘植黙で通ってる千家の茶人と、同気相求める三人の変物|揃いで東海道を膝栗毛の気散じな旅をした。天龍まで....
明治懐顧」より 著者:上村松園
ものでした。室の中央に火鉢がおかれ、その周囲に、老若諸大家が座をしめ、何とかいう茶人がたてる抹茶を服みながら、四方山の話がはずみます。旅の話が出ているかと思うと....
衰えてきた日本料理は救わねばならぬ」より 著者:北大路魯山人
いのであります。つまり、余計なことや、識者から見て滑稽でない、合法的なものが昔の茶人の献立であります。 料理も大切でありますが、また食器の選び方も大切でありま....
現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
言葉は、松永氏の創意的に思いつかれた新しい言葉ではないのであって、由来いわゆるお茶人のよく口にしてきたものなのである。従って誰しもが前々よりややもするといいたか....
茶美生活」より 著者:北大路魯山人
た次第。この点、寛大に諒とせられんことを望んでいる。 特に作法にやかましい、お茶人を相手としての戦いを挑んだ以上、卑屈は禁物、遠慮もほどほどにして、それよりも....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
に多く保存されたし、また堺は新文化発生の地ともなった。それらの関係で、歌人連歌師茶人など、この両地には沢山出たのであって、その地の出身者に伝授が流れて行ったのは....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ってはみな疵物だという自信が強く平常の秀吉の胸にありました。ところがたった一人の茶人、利休にはその欠点を見付けることが出来ません。天衣無縫と言おうか、鳥道|蹤な....
味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
もない。家庭で日本料理を本気に日本料理でございとつくることは、現今人では、一部の茶人以外は不可能と言ってよい。ラジオ料理の先生も、聴講生も、いかにもレベルが違い....