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茶代
「茶代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
茶代の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ふらふらと店へはいって来たんでございます。それからお茶を飲んでしばらく休んで、お
茶代を一朱置いて行きました。まことに好いお客様でございます。それから三日ほど経つ....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
て手早く身繕いをする。ここへ二十七、八の太った女中が、茶具を持って上がってきた。
茶代の礼をいうて叮嚀にお辞儀をする。 「出花を入れ替えてまいりました、さあどうぞ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は背の高い、これもあんまり安っぽくねえ野郎です。相当に道楽もした奴らだとみえて、
茶代の置きっ振りも悪く無し、女を相手に鰯や鯨の話をしているほどの国者でも無し、実....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
がはいっていないのですから、わたしには口当りがたいそう好いのです。少々ばかりのお
茶代を差し置いてここを出る頃には、霧も雨に変って来たようですから、いよいよ急いで....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
しゃって? 学円 代価じゃ。 百合 あの、お代、何の?……お宝……ま、滅相な。お
茶代なぞ頂くのではないのでござんす。 学円 茶も茶じゃが、いやあこれは、髯のよう....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
……何、あなた、それまでの贅沢でございますよ。」と番頭の膝を敲いたのには、少分の
茶代を出したばかりの記者は、少からず怯かされた。が、乗りかかった船で、一台|大に....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
ない、旅の方にはどうか知らぬ、お望なら、内から案内して上げましょうか。)と言う。
茶代を奮発んで、頼むと言った。 (案内して上げなはれ、可い旦那や、気を付けて、)....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
」 「おや、お嬢様、それでは客と食物を等分に、代り合っていたします。それでいてお
茶代が別にあったり何かすると、どちらが何だか分らないで、怨はいつの間にか忘れてし....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
見えなかった。茶屋の女の話によると、男は一と足先に帰って、娘はやがて後から出た。
茶代は娘が払って行った。 「それからわたしもそこらを探して歩いたんですけれども、....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
。そうして、お支度がよろしければそろそろ御案内をいたしましょうと言った。ふたりは
茶代を置いて椅子を起つと、若い者は気がついて又引っ返して来た。 「この膝掛けは奥....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
、目鼻立ちの涼しい女で、土地の者ではないらしい風俗であった。 四郎兵衛の一行は
茶代を置いて店を出た。供の義助は徒歩で、四郎兵衛とお杉が駕籠に乗ろうとする時、隣....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
、そこは宜しい様に……」 「や、魚の買振りで、すッかり懐中を覗かれたね。その分で
茶代もハズムと思っていると大当違いだよ」と宗匠は引受けて弁じ立てた。 そこへ早....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
かいには苦笑するまでも、技師と間違えられると、先生、陰気にひそひそと嬉しがって、
茶代を発奮む。曰く、技師と云える職は、端的に数字に斉しい。世をいつわらざるものだ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ラカラと高談話。 一室だとたちぎぎがしたいなぞと、気を揉んだ女中が居たそうで、
茶代が五十銭。 それから連れ立って、東照宮の方へ行くのを、大勢女中がずらりとな....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
らして一文も祝儀をやらなかったり、わざと思切って吝ったれな真似をした挙句に過分な
茶代を気張って見たり、シンネリムッツリと仏頂面をして置いて急に噪ぎ出して騒いで見....