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茶園
「茶園〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
茶園の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
火急の命をうけた両士をのせながら、一気に三島めざしつつ駆け降りました。 宇治お
茶園へ、将軍家ご料のお茶受け取りにただの茶つぼが街道《かいどう》を通っていっても....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
てこれよりも数倍悲しむべき報道を耳にした事がある。
吾輩の家の裏に十坪ばかりの
茶園《ちゃえん》がある。広くはないが瀟洒《さっぱり》とした心持ち好く日の当《あた....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
。 茶経の残りの章は、普通の喫茶法の俗悪なこと、有名な茶人の簡単な実録、有名な
茶園、あらゆる変わった茶器、および茶道具のさし絵が書いてある。最後の章は不幸にも....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
を覚えているが、今度上京して見ると、その辺は一面の原だ。大小の武家屋敷の跡は桑園
茶園に変わったところもある。彼が行く先に見つけるものは、かつて武家六分町人四分と....
「風琴と魚の町」より 著者:林芙美子
じょちゅうぎく》の花も咲《さ》いた。 7 「学校へ行かんか?」 ある日、山の
茶園で、薔薇《ばら》の花を折って来て石榴の根元に植えていたら、商売から帰った父が....
「諸物転身の抄」より 著者:宮本百合子
ままのものより割のよい価で、よそへ飛ぶように売り出されて行った。三陸の鰯は静岡の
茶園へ行って、そこでもう一遍ほぐしてただの鰯に戻されて、それから茶の根に肥料とし....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
要らなかった。」 美「そう、甚いのに何処まで往っておいでなすったの」 庄「王子の
茶園に往って送り込を頼んで来た、二三|日中に送り込むだろうが、来なければ又往って....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
も尾道は、暖く雪が降らなかった。海にせまった山なだりには蜜柑が熟り、石垣を築いて
茶園(別荘)が幾つもあった。そして琴の音など聞えていた。山から近く見える海の色は....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
)十一月に当時の新川《にいかわ》県(今の富山県の一部)で発兌《はつだ》になった『
茶園栽培問答』と題する書物があって、同県の
茶園連中が山城の茶名産地宇治から教師を....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
のと、絵を学びはじめたころ、私の店で宇治の茶商と取引きがあり、そこに銘茶のとれる
茶園があったのとで、それにチナんで園をとり、「松園」とつけたものである。たしか私....
「西航日録」より 著者:井上円了
八時小汽船に駕し、黄浦をさかのぼりてシャンハイに上陸し、城内城外を一巡し、湖心亭
茶園・愚園等を遊覧す。城外の市街はその広大なる、神戸、横浜の比にあらず。東洋のニ....
「三国志」より 著者:吉川英治
たらされて、周の代にようやく宮廷の秘用にたしなまれ、漢帝の代々になっても、後宮の
茶園に少し摘まれる物と、民間のごく貴人の所有地にまれに栽培されたくらいなものだと....