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茶庭
「茶庭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
茶庭の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不審庵」より 著者:太宰治
原、発達の歴史、珠光、紹鴎、利休の茶道。なかなか茶道も、たいへんなものだ。茶室、
茶庭、茶器、掛物、懐石の料理|献立、読むにしたがって私にも興が湧いて来た。茶会と....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
《おおだな》の空家を買って、そのまま、米問屋をはじめたわけなので、なかなか凝った
茶庭になっていたが、大きな木斛《もっこく》の木かげから、じっと見ると、奥座敷では....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
くより茶道を愛して、しかも利休門下の高足であった。氏郷と仲の好かった細川忠興は、
茶庭の路次の植込に槙《まき》の樹などは面白いが、まだ立派すぎる、と云ったという程....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
手や郊外に土地をもっても、そこを住居《いえ》にしていなかったので、蔵と蔵との間へ
茶庭をつくり、数寄《すき》をこらす風流を楽しんでいた。一木《いちぼく》何十両、一....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
《わたり》をへだてた奥庭の離庵《はなれ》です。
雲のどこかに月があるのか、この
茶庭の敷き松葉を、一本一本照らしだしている。
「あの、もうよいから、灯りはそこへ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
玄関前までは御影石《みかげいし》が敷きつめてあって、いつも水あとの青々して、庭は
茶庭風で、石の井筒も古びていた。奥蔵の三階の棟木には、安政三年癸戌建之、長谷川卯....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
》を置いてあった部屋は、翼屋の一郭ごとそっくり姿を消し、そのあとに、小径づくりの
茶庭を控えた数寄屋が建っていた。 「すっかり変ってしまったわね」 「古いものは、....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
きたいことがあるんだ……湖水のそばで一服しようや」 林の中にうねうねとつづく、
茶庭の露地のような細い道をしばらく行くと、だしぬけに林が終り、眼の前に湖の全景が....
「書記官」より 著者:川上眉山
盛上げ、あっぱれ座敷や高麗縁の青畳に、玉を置くとも羞かしからぬ設けの席より、前は
茶庭の十分なる侘びを見せて、目移りゆかしくここを価値の買いどころと、客より先に主....