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「草体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

草体の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
。障子は明け放ったままである。呑気《のんき》な白襖《しろぶすま》に舞楽の面ほどな草体を、大雅堂《たいがどう》流の筆勢で、無残《むざん》に書き散らして、座敷との仕....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》いじゃ」 「そうか、貴様は嫌いか」 「水戸様からいただいたお盃には、お手ずから草体《そうたい》で『水』と書いてござんすのじゃ」 「それがどうした」 「それが、....
二科展院展急行瞥見」より 著者:寺田寅彦
しろ非常に落着いたいい気持のするのは妙なものである。坂本|繁二郎氏のセガンチニを草体で行ったような牛の絵でも今見てもちっとも見劣りがしない。安井氏のを見ると同氏....
新西遊記」より 著者:久生十蘭
置いて退って行った。 経典は法帖のような体裁になり、六万字ばかりの経文を幽玄な草体で横書きした、横長の古代|殻紙《からがみ》を、木の表紙の間に綴じずにバラバラ....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
カン・マリゴールドと呼ばれる。 上の紅黄草すなわちコウオウソウも同属の花草で、草体センジュギクよりは小さく、花が通常一重咲きで多く着き可憐な姿である。これも諸....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
く分かる。二人の違い方はまた、時代とその使命の相違でもあろうか。義経の書は痩肉な草体で、どこかに気負いがあり、若々しい颯爽な気が躍っている。――これを書いたある....
山の人生」より 著者:柳田国男
に逆にただの坊主を誘導したものかも知れぬ。 佐渡では新羅王書と署名した奇異なる草体の書が、多くの家に蔵せられ、私もそのいくつかをみた。古い物ではあるが、もちろ....