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草刈
「草刈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
草刈の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「姪子」より 著者:伊藤左千夫
刈《なつがり》もやりたいし、畔草《あぜくさ》も刈っねばなんねい……山刈りを一丁に
草刈りを二丁|許《ばか》り、何処《どこ》の鍛冶屋《かじや》でもえいからって。 ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は、草が刈ってあった。あき屋敷と覚られまいために、おそらくその前夜か昼のあいだに
草刈りをして置いたのであろう。半七は彼等のなかなか注意ぶかいことを知った。 「ど....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
行を禁止されることもあったが、朝夕または日曜祭日には自由に通行を許された。しかも
草刈りが十分に行き届かなかったとみえて、夏から秋にかけては高い草むらが到るところ....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
あやさんとお仲さんに早く捉まえろと言うので、よんどころなしに捉まえると、御新造は
草刈鎌を持ち出して来て、力まかせにその子むじなの首を斬り落してしまったそうで……....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
酣なる汐時、まのよろしからざる処へ、田舎の媽々の肩手拭で、引端折りの蕎麦きり色、
草刈籠のきりだめから、へぎ盆に取って、上客からずらりと席順に配って歩行いて、「く....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
、ちょこちょこと寄りまして、 (お婆さん今日は不思議なことがありました。沢井様の
草刈に頼まれて朝|疾くからあちらへ上って働いておりますと、五百円のありかを卜うの....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
立ありとも言わず、真白に日が当る。 やがて、二|分が処|上った。 坂路に……
草刈か、鎌は持たず。自然薯穿か、鍬も提げず。地柄縞柄は分らぬが、いずれも手織らし....
「多神教」より 著者:泉鏡花
一は神の御罰、神罰じゃ。御神の御心は、仕え奉る神ぬしがよく存じておる。――既に、
草刈り、柴刈りの女なら知らぬこと、髪、化粧し、色香、容づくった町の女が、御堂、拝....
「役者の一生」より 著者:折口信夫
之助の美しかったことに就いては、明治三十五年上演の「小笠原騒動」のお大の方という
草刈り女から大名の愛妾になったという女に扮した時の批評に、贋阿弥の「国を傾ける艶....
「遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
思出す。以前読みし何とかいう書なりし。一人の旅商人、中国辺の山道にさしかかりて、
草刈りの女に逢う。その女、容目ことに美しかりければ、不作法に戯れよりて、手をとり....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
追分をお好き遊ばした、弁天様のお話は聞きましたが、ここらに高尾の塚もなし、誰方が
草刈になっておいで遊ばしたんでしょうと、ただ、もう尊くなりましてね。おんぼろの婆....
「三崎町の原」より 著者:岡本綺堂
行を禁止されることもあったが、朝夕または日曜祭日には自由に通行を許された。しかも
草刈りが十分に行き届かなかったとみえて、夏から秋にかけては高い草むらが到るところ....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
短い雑木や芒の山で、日を遮るものがなく、暑さは前にも増して烈しい。人夫の間違で、
草刈道を三、四丁迷い込んで跡へ戻った時は、少々|忌々しかった。ところどころ樅の大....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
え」 「本当ですよ」 「いつ――どこで」 「わからないつて――この人は――そら、
草刈に行つたとき百合の花をやつたでしよう」 なるほど、そう言えばそんなことがあ....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
にうかんで見える。四山の紅葉を振い落そうとするような馬の嘶きが聞えることもある。
草刈が曳き後れた馬の嘶きである。時とすると秋天の変り易い天候が忽ちの間に四辺をか....