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草双紙
「草双紙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
草双紙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
した。 もとの座敷へ戻ると、お蝶はまた一刻ばかりの休息をあたえられた。女たちは
草双紙などを持って来て貸してくれた。午飯がすむと、一人の女が来て琴をひいた。六月....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
やったもんですよ。なにしろ江戸時代には馬鹿に怪談が流行りましたからね。芝居にでも
草双紙にでも無暗にお化けが出たもんです」 「あなたの御商売の畑にもずいぶん怪談が....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
死んだ「てつ」の飼い猫の魂がじゃれに来たに違いないというのだった。 六
草双紙 僕の家の本箱には
草双紙がいっぱいつまっていた。僕はもの心のついたころか....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
敷のお菊をどうかしたような形なんですね」 「まあ、そうらしい」 「あの御屋敷では
草双紙のようなものを御覧になりますか」と、半七はだしぬけに、思いも付かないことを....
「絵本の春」より 著者:泉鏡花
て、その祠の扉を開けて、燈明の影に、絵で知った鎧びつのような一具の中から、一冊の
草双紙を。…… 「――絵解をしてあげますか……（註。
草双紙を、幼いものに見せて、....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
されて、笄落し、小枕落し…… 古寺の光景は、異様な衝動で渠を打った。 普通、
草双紙なり、読本なり、現代一種の伝奇においても、かかる場合には、たまたま来って、....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
百合のある処は解っておりますからとそう言って参りましたが、太閤記に書いてあります
草双紙のお話のような、それより外｜当地でもまだ誰も見たものはないのでございますか....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
て置きたい。 一体に小説という言葉は、すでに新しい言葉なので、はじめは読本とか
草双紙とか呼ばれていたものである。が、それが改ったのは戊辰の革命以後のことである....
「蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
土用のうちですから、どこのお稽古もお午ぎりで、わたくしもお隣りの家から借りて来た
草双紙などを読んで半日を暮らしてしまいました。夕方になって、表へ水を撒いたりして....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
淀んだ水を越して小さい堤があり、その先は田舎になっていた。 「いいところですね。
草双紙の場面のよう」 「お気に入って結構です。きょうは悠っくり寛いで下さい。うち....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
の奥々の婦人たちが丹誠を凝した細工である。 万亭応賀の作、豊国｜画。錦重堂板の
草双紙、――その頃江戸で出版して、文庫蔵が建ったと伝うるまで世に行われた、釈迦八....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
、 「ですからさ、時節ですよ。何だってお前さんねえ、私なんざ話しに聞いて、何だか
草双紙にでもあるように思っていました。木場の勝山｜様のお一人子のお嬢さんが、こう....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
持ったまま手を放さず、じっと立って、再び密と爪立つようにして、間を隔ってあたかも
草双紙の挿絵を見るよう、衣の縞も見えて森閑と眠っている姿を覗くがごとくにして、立....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
を頬辺に当てたばかりの嬰児を、見ず知らずの他人の手に渡すんだぜ。 私は、悲しい
草双紙の絵を、一枚｜引ちぎったように、その時の様子を目に刻んで知っている。 夜....
「自来也の話」より 著者:岡本綺堂
自来也も芝居や
草双紙でおなじみの深いものである。わたしも「喜劇自来也」をかいた。自来也は我来也....