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草履取り
「草履取り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
草履取りの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
一家一門、家来にまで苦労をかける。困った奴だ」 五郎三郎の眼には涙が浮かんだ。
草履取りを連れて出てゆくその人のうしろ姿を、お縫も三左衛門も陰った顔でいつまでも....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一 嘉永五年八月のなかばである。四谷伝馬町の大通りに小鳥を売っている野島屋の店さきに、
草履取りをつれた一人の侍が立った。あしたの晩は十五夜だというので、芒売りを呼び込....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を訊いてみよう、万事はおれに任しておけ」 妹を自分の屋敷に残して置いて、松村は
草履取り一人を連れて、すぐ西江戸川端に出向いた。 小幡の屋敷へゆく途中でも松村....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
地 山寒海水清 家臣は、晴賢の首を紫の袖に包み、谷の奥に隠しておいたが、晴賢の
草履取り乙若というのがつかまった為、其|在所が分った。 弘中三河守は、大聖院へ....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
がれば其首は、我主なりと名乗つて鑓つけるを見ては又其者を斬り伏せ後には十八九歳の
草履取りまで手と手を取合差違へ候」とある。両旗本の激戦の様を記しているのである。....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の従者を引き連れ和田峠|御境目の詰方として出張した。手明きの若党、鎗持ちの中間、
草履取り、具足持ち、高張持ちなぞ、なかなかものものしい。それにこの物頭が馬の口を....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
犬一匹何ほどのことやある……という考え。
柳生の盆地に代々剣を磨いて、殿様から
草履取りにいたるまで、上下を挙げて剣客ぞろい、柳生一刀流をもって天下に鳴る人達だ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
一人、続いて侍女二人、すぐ駕になって、駕脇に、四人の女、後ろに胡床《こしょう》、
草履取り、小者、広敷番、侍女数人――と、つづいて来た。
軒下に居並んでいた人々....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
旦名題に昇進した以上、それは押しも押されもしない立派な一人前の俳優で、名題俳優が
草履取りの中間を勤めたり、名もない茶店の女を勤めたりするようなことは決してなかっ....