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草昧
「草昧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
草昧の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「かのように」より 著者:森鴎外
っちの思想と相容《あいい》れない何物かが潜んでいるらしい。まさかお父う様だって、
草昧《そうまい》の世に一国民の造った神話を、そのまま歴史だと信じてはいられまいが....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
中には幾分偶然のおかげであった場合も多いであろう。 これらの神話は口碑によって
草昧の時代から文化の進んだ時代まで保存されてきた。その間に次第に人間の教養は高く....
「映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
を借りずに筋書きを読まされても、印象においてはたいした変わりはない。これは映画の
草昧時代において、波の寄せては砕けるさまがそのままに映るのを見せて喜ばせたと同様....
「天災と国防」より 著者:寺田寅彦
進むほど天然の暴威による災害がその劇烈の度を増すという事実である。 人類がまだ
草昧の時代を脱しなかったころ、がんじょうな岩山の洞窟の中に住まっていたとすれば、....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
哀楽の感情、もっとも熱情的な感動的な興奮などを味わわせてくれたのだ。(おお、この
草昧の時代の、楽しかりしころよ!) 実際、私の熱情的な、熱狂的なまた横柄な気性....
「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」より 著者:寺田寅彦
らしい。出来るだけ伝統的の型を離れるには一度あらゆるものを破壊し投棄して原始的の
草昧時代に帰り、原始人の眼をもって自然を見る事が必要である。こういう主張は実は単....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
あまりたのもしからぬ話なり。そもそも孔子の時代は明治を去ること二千有余年、野蛮|
草昧《そうまい》の世の中なれば、教えの趣意もその時代の風俗人情に従い、天下の人心....
「慶応義塾の記」より 著者:福沢諭吉
蘭の学に志し、相ともに切磋《せっさ》し、おのおの得るところありといえども、洋学|
草昧《そうまい》の世なれば、書籍《しょじゃく》はなはだ乏《とぼ》しく、かつ、これ....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
山に栖んで往来し、山に蹤跡が多かったがために、ヤマトと云うのだとか、大和には太古
草昧の世、未だ屋舎あらず、人民ただ山に拠っていたが故に、ヤマトと云うなどと説明し....