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草木も眠る
「草木も眠る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
草木も眠るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春の盗賊」より 著者:太宰治
勘定してみなくても、十二時だってことが、ちゃんと、わかるような打ちかたをするね。
草木も眠る、というでしょう? 家の軒が、三寸するするさがって、川の水がとまるとい....
「少女地獄」より 著者:夢野久作
もない苦痛のために慌《あわただ》しく病院に呼び戻される。または所謂《いわゆる》、
草木も眠る丑満時《うしみつどき》に聞き分けのない患者から呼び付けられる事が何度も....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
だよい。終電車もみな通り過ぎてしまって、世間が初めてひっそりと鎮まって、いわゆる
草木も眠るという午前二時三時の頃に、ガタガタといい、ガラガラという響きを立てて、....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
ある男らしく、上方訛りの七五調をつらねながら、こう呶鳴るのが聴えた。 「時も時、
草木も眠る丑満の、所もあろうにわが山門に、紛れ込んだる慮外者、熱に浮かされ夜な夜....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
に来たり、誘惑の限りを尽すも少しも動ぜぬから、今度はいよいよ化け物類の出勤時間、
草木も眠る真夜中に、彼ら総出で何とも知れぬ大声で噪《さわ》ぎ立て、獅・豹・熊・牛....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
に、八ツの鐘が忍ヶ岡に響いて聞えますと、一|際世間がしんと致し、水の流れも止り、
草木も眠るというくらいで、壁にすだく蟋蟀の声も幽かに哀を催おし、物凄く、清水の元....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
泉村。 夜更けての温泉村の風景は、土地に住み慣れた人をさえうっとりさせる。今は
草木も眠る丑三時《うしみつどき》、竜神八所に立籠めた水蒸気はうすものの精が迷うて....
「戦死者の凱旋」より 著者:田中貢太郎
。 長谷川君はその野砲連隊に入営中、不思議な事を経験した。それは昔から良く云う
草木も眠る丑満時で、午前の二時頃の事であったが、衛兵勤務に服していると、兵営から....