草紅葉[語句情報] » 草紅葉

「草紅葉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

草紅葉の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
丹下左膳」より 著者:林不忘
《うめやしき》の梅、夏は、酒をつんでの船遊び――。 が、今は秋も半《なか》ば。草紅葉の広い野に、まばらな林が風に騒いで、本郷の道場を出た時は、秋晴れの日和であ....
わが童心」より 著者:佐藤垢石
加わってくると、榛名は嶺の草原から紅くなる。十月に入ると、もう朝寒むである。嶺の草紅葉の色は、段々に中腹の雑木林に移り染まって恰も初夏、新緑が赤城の裾野を頂に向....
叔父と甥と」より 著者:岡本綺堂
るも甲斐なし。堤の秋草さびしく戦ぎて、上水白く流れゆく。 足あとを何処にたづねん草紅葉 逝くものを堰き止め兼ねつ秋の水 二十五日、所用ありて上野までゆく。落葉....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
涙の頬を、野の風が冷たく撫でる。秋の更けたことは、あたりの草陰に真っ赤な烏瓜だの草紅葉をみても知れる――。やがて、山の彼方は、霜にもなろうに――と考えられたりす....
私本太平記」より 著者:吉川英治
しろを借りうけて、 「さ。内よりは、外がよろしゅうございましょう。上も紅葉、下も草紅葉。錦のなかで」 と、渓川崖の際へ、それを展べて、母子を誘い、自分もともに....