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荒れ放題
「荒れ放題〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
荒れ放題の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
もう三年ぐらいになりましょう」 「屋敷のなかは荒れているだろう」 「ええ、もう、
荒れ放題で、家は毀《こわ》れる。庭には草が蓬々と生えている。あんな無気味な屋敷は....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
から小石川の茗荷谷の方へ屋敷換えになって、今では誰も住んでいないので、門のなかは
荒れ放題、玄関さきまで夏草が茫々と生いしげっているというありさま。……昔は方々に....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
れて時たまやって来ては利用しているだけで、ほとんど廃屋に近くなっているのだ。庭も
荒れ放題になって、いまでは松風園も、ほろびてしまった。九十九里の避暑客だって、も....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
ない。従って盆暮のつけ届け、早い話がおとむらい一つない。如法の貧地で、堂も庫裡も
荒れ放題。いずれ旧藩中ばかりの石碑だが、苔を剥かねば、紋も分らぬ。その墓地の図面....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
た。街はロンドンの半分くらいですが、家の建て方が、ひどく奇妙で、そして、ほとんど
荒れ放題になっているのです。街を通る人は、みな急ぎ足で、妙にもの凄い顔つきで、大....
「ほととぎす」より 著者:堀辰雄
の秋の半ば頃だった。殿が私のためにあてがって下すっていた、これまでの家はますます
荒れ放題に荒れてきて、もう住み難いばかりになっているとは言え、父の勧告に従って其....
「かげろうの日記」より 著者:堀辰雄
知れぬほどな蓬《よもぎ》よりもまさかお為事が多いとは仰ゃれまいにと、私はわが家の
荒れ放題になった庭をいまさらのように見やっては、少し自嘲的な気持にもなって、それ....
「桂馬の幻想」より 著者:坂口安吾
んで降すんですから、病人をガンジガラメに車にしばりつけましてね。ガッタンゴットン
荒れ放題にひきずり降すんでしょう。ま、手心次第というものですね。闇夜のことだし。....
「初雪」より 著者:秋田滋
っていたが、右のほうには隙間があって、そこからは遠く農園のあたりまで伸びている、
荒れ放題に荒れた野原が見えた。間道が一条、柵のまえを通っていた。そこから三|粁離....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
を見るたびに指をなめにくる。放っとけば一日中でもなめている奴だから、たちまち指が
荒れ放題に荒れはててしまった。水ムシの域をはるかに通り越して、ヒビ、アカギレ、骨....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
松かあ? そうよ、今日びでは、三十町はくだるめえて。この辺一帯、微碌旗本の田地で
荒れ放題になっていた奴ば、二足三文で買いしめた上に、その後、金ば貸しちゃ、借金の....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
ようだった。なるほど独身者の侘び住いらしく、三間しかない狭い家の内部《なか》が、
荒れ放題に荒れているのさえ、伝二郎には風流《みやび》に床しく眺められた。 初め....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
かあ? そうよ、きょうびでは、三十町はくだるめえて。この辺一帯、微碌旗本の田地で
荒れ放題になっていた奴ば、二足三文で買いしめた上に、その後、金ば貸しちゃ、借金の....