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荒れ馬
「荒れ馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
荒れ馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
だ彼女の頬《ほお》や手に触れたという者はなかった。そう云う場合には、お島はいつも
荒れ馬のように暴れて、小《こ》ッぴどく男の手顔を引かくか、さもなければ人前でそれ....
「親友交歓」より 著者:太宰治
をほどこさざるを得なくなって来たようであった。 卑怯だって何だってかまわない。
荒れ馬は避くべし、というモラルに傾きかけて来たのである。忍耐だの何だの、そんな美....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ためにここへ現われたのだか、それはひとまず米友の思案に余りました。 なるほど、
荒れ馬の飛んで来るのは危ない。それ故に村の人が警戒を試むるのもよろしい。だが一頭....
「決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
に余が砂丘を半分降りたころには、足の裏の焦熱地獄に気も狂わんばかりであった。余は
荒れ馬の如くに砂丘を降り、デングリ返しを打ったけれども、まだ海までは七八間の距離....
「織田信長」より 著者:坂口安吾
ッとつかんで投げつけるとはバカだ。 けれども水練は河童の如しというではないか。
荒れ馬を縦横に駈け苦しめて乗り殺すほどの達人だというではないか。炮術に練達し、長....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
師匠とたのむ馬翁というのは、学問はあるに違いないが、ひどく癖のある老僧で、美濃の
荒れ馬と綽名されるほど人当りが苛酷だった。しかし慧鶴は兼て覚悟のことでもあるし、....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
くの村に祀っております。私の今いる家から一番近いのは、上作延の延命寺の鼻取地蔵、
荒れ馬をおとなしくさせるのが御誓願で、北は奥州南部の辺までも、音に聞えた地蔵であ....