荒土[語句情報] » 荒土

「荒土〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

荒土の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
た》い角状の菌あり、熱帯地には夥《おびただ》しく産する。それがたまたま角捨て場の荒土より生《は》ゆるを捨てた角が根生えしたと誤認したのであろう。また似た事が梁の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。シカモ、彼等ノ一人モ意気精神ノ阻喪《そさう》スルモノヲ見ザリキ。 彼等ハ、先ヅ荒土ヲ拓《ひら》イテ種ヲ蒔《ま》キタリ。熟土ヲ耕ストハ事変リ、前人未開ノ地ニ、原....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
躙しても構わないのです。そこでつまり、両方の政府が仲よく笑い合って、ここら一帯を荒土にしました。ちょうどあの辺が、先頃まで一番素晴らしかった花畠のあとです。』 ....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
』 阿闍梨『蓮如どのは永の流浪。たとえ北国辺土は教え靡くとも、都近くは留守の間の荒土。然るに叡山の西塔慶純の末流も、まだ居ることなれば、たとえ山科坊建立あるとも....
私本太平記」より 著者:吉川英治
窓が一つあるほか、明りの入る坪縁もなく通い廊もなかった。洞然たる幾つかの箱部屋と荒土の塗籠である。これではどんな忍びの者も外部から御座へ近づくことはできまい。 ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
戻って来る」 言い残して、彼一人、兵の影に従いて奥曲輪の路地を曲がって行った。荒土で塗りたたいた埴生の小屋みたいな穴口が幾つもあった。上は夜空へ高い櫓組みとな....