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「荒法師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

荒法師の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
」と、頼長は何事も見透かしたようにあざ笑った。「さりながらこれは大事じゃ。山門の荒法師も手をつかねて観てもいるまい。又しても山門と三井寺の闘諍《とうじょう》、思....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
前へ、ぬッと現れながら両手を拡げんばかりにして立ち塞がったのは、六尺豊かの逞しき荒法師然とした寺僧です。しかも、立ち塞がると同時に、びゅうびゅうと吠えるような声....
花吹雪」より 著者:太宰治
るという光景は、想像してさえ胸がすくのである。歌人の西行なども、強かったようだ。荒法師の文覚が、西行を、きざな奴だ、こんど逢ったら殴ってやろうと常日頃から言って....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
かったが、いわば、因縁のあさからぬものがあるにはあったのだろう――なぜなら、この荒法師の、心やりがあったればこそ、たとい、最期《いまわ》の際にしろ、彼女は、雪之....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
ませんでした。墨染の衣だけでも似合うかと思いの他、私は肩幅が広いので弁慶のような荒法師の姿で、狼に衣の例に漏れず、何もかも面白くなく、既に出家していながら、更に....
源氏物語」より 著者:紫式部
素にお住まいをしておいでになったが、いつも浄く掃除の行き届いた山荘であったのに、荒法師たちが多く出入りして、ちょっとした隔ての物を立てて臨時の詰め所をあちこちに....
丹下左膳」より 著者:林不忘
ら》へ向かって黄色い咽喉を張りあげると、大凸山と天竜川の取り組み。それへ教学院の荒法師や近所の仲間が飛び入りをして、割れるような拍手とわらいが渦をまく。 片隅....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
、妻恋ふ鹿の声に目をさまし、……(身延山御書)」 こうしたやさしき文藻は粗剛な荒法師には書けるものでない。 建治二年三月旧師道善房の訃音に接するや、日蓮は悲....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
す武芸の道友とならば、何人といえど、手合せに関いはないことになっているが、往古の荒法師以上、槍修行の荒法師ぞろいと聞えている宝蔵院の野天行に当って、 (われこそ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
所は、祇園門前にて、敵をうちやぶり、その手の大将、越前ノ松寿丸と、鑑岩僧都と申す荒法師とを、いけどりましたゆえ、それの言上までに」 と、細川|帯刀と、高ノ師泰....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
天流の名人浅山三徳という者を試合で殺伏し、それを知って挑戦してきた鹿島村斎という荒法師もまた一撃に打ち殺し、やがて宮本武蔵という男も来て立合ったが眉間を打ち破っ....