荒淫[語句情報] » 荒淫

「荒淫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

荒淫の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
と女房の鋭い爪が、良人の右の眼を刳り抜いた。 するとまた一軒の若夫婦の家では、荒淫に耽っている間に、一粒種の二つになる子が、川へ落ちて死んでしまった。 おり....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ゼ・マン・イータース・オヴ・ツァヴォ』に述べある。 それから古ローマのネロ帝は荒淫傑出だったが、かつて揃《そろ》いも揃って半男女《ふたなり》の馬ばかり選《え》....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
代の末期――精神的、霊的のものは悉く影を潜めて、所得顔に跋扈するは、ただ酒色と、荒淫と、悪徳と、劣情……若し汝にしてその実情に接触せんか、初めて闇の魔群の、いか....
血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
しても、全くのところ風馬牛であった。 とは云え関白秀次の態度――すなわち兇暴と荒淫との、交響楽じみた態度については、苦々しく思っていた。 「今にあの卿は亡ぼさ....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
門は不在でござりました。が、娘がおりましたので……」こういって来て桃ノ井兵馬は、荒淫らしい笑い声を洩らした。 桃ノ井兵馬の荒淫らしい、笑い声を聞くと北条....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
てもこの二枚目、何しに空屋にうろうろしている。 白粉《おしろい》焼けのような、荒淫《こういん》にただれた顔に桜花《はな》の映ろいが明るく踊っているのが、男だけ....
冒した者」より 著者:三好十郎
との間の性生活を長く見さされて病的にセックスを嫌った。義理の父と言うのが動物的に荒淫の男であったかもしれない事が考えられる。更に、もしかすると、その父は義理の娘....
三国志」より 著者:吉川英治
たいに蒼白く冴えた。 「わしの見るところでは、呂布も董卓も、共に色に溺れ酒に耽る荒淫の性だ。――おまえを見て心を動かさないはずはない。呂布の上に董卓あり、董卓の....