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荒砥
「荒砥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
荒砥の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
、蝶は水を切ってついと飛ぶ、水は遠慮なく流れる、蝶も悠々と舞う、人間の眼からは、
荒砥《あらと》のような急湍《きゅうたん》も透徹して、水底の石は眼玉のようなのもあ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
払って一心不乱に神仏を念ずるのがつねだった。
こうして、やいば渡しも終われば。
荒砥《あらと》にかけて曲りをなおし、中心《なかご》にかかって一度|砥屋《とぎや》....
「空家」より 著者:宮崎湖処子
の古板と欠けたる両脚は、牧家数代の古机にして、角潰れ海に蜘蛛《くも》の網かけたる
荒砥《あらと》の硯《すずり》は、彼が十歳のとき甘木の祇園《ぎおん》の縁日に買い来....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
は窯場が少いのでありますから、この窯も大事にされねばならぬ一つであります。附近の
荒砥の瀬戸山はその兄弟窯であります。 置賜を北に進みますと、まもなく村山の平野....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、 (ひとつ、京都で研がせよう。大坂はどこの刀屋を覗いても、雑兵の持つ数物ばかり
荒砥にかけておる、イヤ邪魔をいたした) と、涼しい顔して、さっさと立ち去ってし....