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「荒筋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

荒筋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
反戦文学論」より 著者:黒島伝治
い拷問に付せられたが、共犯者を白状しなかった。 以上は、「義人ジミー」のホンの荒筋である。枚数が長くなることが気になって非常に不完全にしか書けなかった。 こ....
初蛙」より 著者:薄田泣菫
のすばらしい口と腹とについて、マアク・トエンの面白い短篇小説があります。一寸その荒筋を話してみましょう。 ある所にスマイリイという男がありました。生れつきの博....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
思われる方があろうかと感ぜられますので、甚だ不本意ながら、私の現世の経歴のホンの荒筋丈をかいつまんで申上げることに致しましょう。乗りかけた船とやら、これも現世と....
青春論」より 著者:坂口安吾
のあいだに創った謡曲に「檜垣」というものがある。細いことは忘れてしまったけれども荒筋は次のような話である。なんでも檜垣寺というお寺があって(謡曲をよく御存じの方....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
どこかで拾ってもらわざるを得なくなったからですよ。枝葉末節を語ればキリがないが、荒筋はそれだけさ」 「働くポストは」 「門番でも、事務員でも、編集でも。長と名の....
巷談師」より 著者:坂口安吾
い。それを三日間で五百万円にしてやるから、その分け前をもらいたい、というわけだ。荒筋はこれだけだが、彼が昔の栄華を語り、今の貧窮や家族について語っている言葉には....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
ゃあんと見透しだあ」トン公は小気味よく喝破してから、「ねえ親方、嘘だと思うなら、荒筋を摘まんで話してもいい。聞きなさるか、え、親方?」 文は返辞をしなかった。....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
き直した台本。人名、地名等を変えるだけで比較的原作の面影を忠実に伝えたもの、単に荒筋だけをかりたもの、など、その程度はいろいろである。 「悲劇」という厳密な演劇....
文学のふるさと」より 著者:坂口安吾
シャルル・ペロオの童話に「赤頭巾」という名高い話があります。既に御存じとは思いますが、荒筋を申上げますと、赤い頭巾をかぶっているので赤頭巾と呼ばれていた可愛い少女が、....
魔像」より 著者:林不忘
別れて、物語は進んで往く。 ――というところ迄が、前回「生きている死人」の巻の荒筋《あらすじ》だったが。 さて、引き続いて……。 二 「ウウム!....
新らしき文学」より 著者:坂口安吾
を語るものが文学であることを述べた。私に許された紙数は至極簡単な、いわば骨組的な荒筋を述べるほかに仕方がなかったが、然したとえ幾十枚の紙数を許されたにしても、理....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
どが同様にこまかく語られておれば、事実の中から少年の個性を知ることはできる。この荒筋だけの手記からは、彼や彼女の特異なものは空想的にしか知り得ない。犯罪自体がど....
白い光と上野の鐘」より 著者:沼田一雅
私は『白い光り』と『上野《うえの》の鐘』の二題に就《つ》いて、ざっと荒筋|丈《だ》けをお話しようと思う、真に凄い怖いというようなところは、人々の想像....
新撰組」より 著者:服部之総
代を挽回」するというのが、寺田屋に憤死した「浪士」派の、粒々半カ年にわたる工作の荒筋だった。この工作途上に、ことに前半、非常に大きな宣伝煽動家の役割をしたのが清....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
べて来ました因果と道理の例は、最も話を判りやすくするため、一番大掴みにした、ごく荒筋だけを説明したのでありました。事実、世の中に存在する物事は、みな因果の道理に....