荒誕[語句情報] » 荒誕

「荒誕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

荒誕の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
おぎん」より 著者:芥川竜之介
木となるそうである。のみならず釈迦は生まれる時、彼の母を殺したと云う。釈迦の教の荒誕《こうたん》なのは勿論、釈迦の大悪《だいあく》もまた明白である。(ジアン・ク....
明暗」より 著者:夏目漱石
だ》りに自分で拵《こしら》えたこの一場《いちじょう》の架空劇をよそ目に見て、その荒誕《こうたん》を冷笑《せせらわら》う理智の力が、もう彼の中心に働らいていた。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
も知れない」 弁信はこう言いました。自分の耳を疑ったことのない弁信が、かえって荒誕《こうたん》な怨霊説に耳を傾けるのが迷いでしょう。 「そうだろう、でも、お前....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
後に甚内と改めたその人がすなわち、鳥越の永護霊神として、半ば実在の人となり、半ば荒誕《こうたん》の人となり、奇怪な盗賊として祀らるるに至りました。 父が没して....
武蔵野」より 著者:山田美妙
えあらばかほどには……」 思い入ってはこらえかねてそぞろに涙をもよおした。無論荒誕のことを信ずる世の人だから夢を気にかけるのも無理ではない。思えば思うほど考え....