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荷が重い
「荷が重い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
荷が重いの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
って来なかった。 「何をしていやあがるのか。いや、無理もねえ。あいつらにはちっと
荷が重いからな」 こう思って、半七は気長に待っていると、その夜の四ツ(午後十時....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
み込ませて、隙を見て女房と番頭とを亡き者にしようと試みたが、さすがにお角一人では
荷が重いので、店の若い者の長太郎を味方に引き込もうとした。長太郎はふだんから主人....
「わが町」より 著者:織田作之助
と触れ歩いている声がきこえ、よく聴くと他吉の声だった。 もう腰の曲る歳で、
荷が重いらしく、声もしわがれていた。 「まいどおおけに」 下足を渡して、客の出....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
の弁当をつかう。夏の日ざかりには、飯を食うたあとで、杉の木蔭に※々焉と寝て居る。
荷が重いか、路が悪い時は、弟や妹が中途まで出迎えて、後押して来る。里道にきれ込む....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、今も昔もお角にとって、損の行くことではありません。一石二鳥というが、これは少し
荷が重いには違いないが、一石二鳥にも三鳥にも、或いは無尽鳥にも向う宝の庫を背負わ....
「白い壁」より 著者:本庄陸男
見える危険さえ伴う、それほどの努力の結果であった。それを思うと彼は肩が凝《こ》り
荷が重いのである。だが彼もまた最後の望みにこの帝都有数の校長として、せめては最高....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
になることと思い、只今の自分の境遇として、経済上、それだけの責任を負うことは大分
荷が重い。で、今の所、もう三、四年も働いて、いささか目鼻が明き、技倆も今一段進歩....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
御坊が自分で、荷を背負って、これから註文通り景色を賞め賞め歩行き出したは可いが、
荷が重い。……弱った、弱った、とまた弱っている。…… 福浦のあたりは、浜ひろが....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
二 池の茶屋を出たのは一時過ぎであったろう。これからは平凡な下り道ではあるが、
荷が重いので休み休みゆく、道には野菊、蔓竜胆など、あまた咲き乱れて美しい。彼方是....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
、別山乗越に着いたのは午後四時であった。北俣の出合から普通四時間の行程であるが、
荷が重いので六時間余を費している。こんな重い荷を背負って谷を上ったのは初めてだ。....
「八ヶ峰の断裂 」より 著者:木暮理太郎
通るのかと聞いたら、彼処は辷ると止まらないから下を廻る方が安心だというた。これは
荷が重い為に厄介であると山田に説得されて考え直したに相違ない(長次郎の外は二人と....