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莪
「莪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
莪の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
もなく賛成した。 さしむかう鹿島の崎に霞たなびき初め、若草の妻たちが、麓の野に
莪蒿《うはぎ》摘みて煮る煙が立つ頃となった。女は弟を伴ってひそかに旅立った。うち....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
れている、しかし、日本人が見ると、どうしても美しいとは思われない、平たい顔の紅月
莪がびっくりして身を引いた。脚が弱々しく細かった。木箱の中のマッチが、すれて、発....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
度の木曾福島ではない。創立のはじめに渡辺方壺を賓師に、後には武居用拙を学頭に、菁
莪館の学問を誇ったころの平和な町ではない。剣術師範役|遠藤五平太の武技を見ようと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
応寺でござろう、青坂山、曹洞宗、西美濃の惣録《そうろく》――開山は道元禅師の二世
莪山和尚。今須の城主長江八郎左衛門重景の母、菩提《ぼだい》のために建立《こんりゅ....
「初夢」より 著者:正岡子規
のうちでも旨い筍だということであった。そのゴサン竹の傍に菖《しょうぶ》も咲けば著
莪《しゃが》も咲く、その辺はなんだかしめっぽい処で薄暗いような感じがしている処で....