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莫大
「莫大〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
莫大の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
を御集めになった上に、高名《こうみょう》な匠《たくみ》たちばかり御召しになって、
莫大《ばくだい》な黄金《こがね》も御かまいなく、御造りになったものでございますか....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
、遠慮深そうに笑ったのである。
「君は何しろ月給のほかに原稿料もはいるんだから、
莫大《ばくだい》の収入を占めているんでしょう。」
「常談でしょう」と言ったのは今....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
出しなすったのはこのかただよ。あの腕車より迅く行ってもらおうと思やこそ、こうして
莫大《ばくだい》な酒手も奮《はず》もうというのだ。どうだ、先生、恐れ入ったか」 ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
象は不変の自然法則によって支配される。また、デモクリトスの説では、太陽の大きさは
莫大なものであり、また銀河は太陽と同様な星から成立っている。世界の数は無限であり....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
の点が最も肝要である。 資源もある程度は必要である。しかるに日満支だけでも実に
莫大な資源を蔵している。世界無比の日本刀を鍛えた砂鉄は八十億トン、あるいは百億ト....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
で一団と、彼等はなにかヒソヒソと話しあっていた。それは脱走者である僕に懸けられた
莫大な賞金のことに違いなかった。 住民の中には、僕の方を胡散くさそうに、ふりか....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
払わねばならない。交通税共に往復九銭というのは決して高くは無かろうが、月に積ると
莫大になる。我々の知人中には一家の電車代に毎月十円乃至十五円を支払う者は珍らしく....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
まり英国が主となり、仏国、米国、オランダ、暹羅、中国の諸国を表面上の株主として、
莫大な建造費を出しているのだった。工費は、おどろくなかれ千五百万ポンドというから....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
に、足もぐらぐらとなっていて、他愛がありません。止むことを得ず、暮れかかる峰の、
莫大な母衣を背負って、深い穴の気がする、その土間の奥を覗いていました。……冷こい....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
二十二才の青年で、最も印象をうけ易い年頃であったから、この旅行より得たものは実に
莫大で、単に外国を観たというのみでなく、欧洲の学者を見たり、その話を聞いたりした....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
食器棚はわざと開けてあるのか、古い銀の食器や、よく手入れのゆきとどいた陶器など、
莫大な宝物が見えていた。 イカバッドがこの楽天地を一目見た瞬間から、彼の心の平....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
巨大なる復興予算が議員たちによって可決されたばかりか、さらに大蔵省は市民に対して
莫大な低利資金を貸出す準備を早急にしなければならぬことになって、そのため、この地....
「瘤」より 著者:犬田卯
った代りに、これぞといって村民に痛い目を見せたこともなかったのである。千円という
莫大な香料を貰ったとはいうものの、遺族にとってはおやじが八年間遊んで使った金に比....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
ついた、立派な駕籠に乗せられて、城下の方へつれて行かれました。そして、その代りに
莫大な金が太郎右衛門夫婦に残されました。 「何んてお目出たい話だ。お前のとこの朝....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
隊を使用して自己の領土権利の争奪を行なった戦争である。しかるに軍隊の建設維持には
莫大な経費を要し、兵は賃金のために軍務に服しているが故に逃亡の恐れ甚だしく、しか....