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菜圃
「菜圃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
菜圃の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
三郎らは花園を観ることを許された。園は太だ広く、珍奇な花卉が多かった。園を過ぎて
菜圃に入ると、その傍に竹藪があって、筍が叢り生じていた。主公が芸人らに、「お前た....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
の口では無い今もまだ断れ際にはなりながらはらはらと降っている。片側は広く開けて野
菜圃でも続いているのか、其間に折々小さい茅屋が点在している。他の片側は立派な丈の....
「転機」より 著者:伊藤野枝
隅に住居らしい一棟と、物置小屋らしい一棟とがそれより一段低く並んでいる。前は広い
菜圃になっている。畑のまわりを鶏が歩きまわっている。他には人影も何にもない。取り....
「銀河の下の町」より 著者:小川未明
信吉は、あの人たちも、もうこの町を去ってしまったと思いました。夜になると、裏の野
菜圃で、うまおいの鳴く声がきこえました。兄妹は、縁側に出て、音もなくぬか星の光っ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
た。雨の飛瀑が襲来した。 フィルム。フィルムの急速度の線、線、斜線、 前面の
菜圃が。――青黍、もち稗、花椰菜、火焔菜、トマトが、南瓜が、ああ大蕪が。 すば....