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「菜食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

菜食の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
るのに欠くべからざるものは何よりも或程度の健康である。瑞典《スエーデン》式体操、菜食主義、複方ジアスタアゼ等を軽んずるのは文を作らんとするものの志ではない。 ....
芽生」より 著者:島崎藤村
《たくあん》の香の物……それから、この慷慨《こうがい》な老人は、私達が日本固有の菜食を重んじない為に、それで子供がこう弱くなると言って、今日の医学、今日の衛生法....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
僧団のことさ。裸足の上に、夏冬ともセルの服一枚で過し、板の上に眠るばかりか、絶対菜食で、昔は一年のうち八ヶ月は断食すると云う、驚くべき苦行が教則だったとか云う話....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
。) 猫の話で思い出したが、儂は明治四十二年の春、塩釜の宿で牡蠣を食った時から菜食を廃した。明治三十八年十二月から菜食をはじめて、明治三十九、四十、四十一、と....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
気がするのである。もっともこれは人間の培養するものであるから、国民の常食が肉食と菜食のどちらに偏しているかということにもより、また土地に対する人口密度にも支配さ....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
ちらつく頃になると、好きな虫けらも見当らないので、そこらの雀という雀は、余儀なく菜食主義者とならなければならない。脂肪の多い向日葵の実は、この俄仕立の青道心のこ....
獄中消息」より 著者:大杉栄
ラブリオラ著、唯物史観。ルボン著、群集心理学。 独文、ゾンバルト著、労働問題。菜食主義(ドクトル加藤所有。これは長々の実行で実は少々心細くなったから、せめては....
日本文化私観」より 著者:坂口安吾
いうわけだか僕だけ外国人の間にはさまれ、真正面はコット先生であった。コット先生は菜食主義者だから、たった一人献立が別で、オートミルのようなものばかり食っている。....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
果樹園と泉とを見つけてからは私は急に心強くなって生活にも不安が伴わなくなった。菜食人種の私にとっては、魚肉や獣肉の食われないということもさして苦痛とは思われな....
わが工夫せるオジヤ」より 著者:坂口安吾
月二十日にくるのが一番割がいいのである。そのほかの日は甚しく御馳走がない。主人が菜食へであり粗食だからだ。 二ヶ月前に血を吐いてからは、一ヶ月間酒をやめた。同....
母と娘」より 著者:岡本かの子
久しぶりで娘の帰る嬉びにいそいそと料理場に入って行った。スルイヤはベジテリヤン(菜食主義者)であったが、其の家へ兎のシチュウの好きなフランス娘のイボギンヌと、ソ....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
いではありません。けれど自らはどこまでも厳しく裁く気でいるのです。西田さんなども菜食をしていても、他人の肉食を責めはしませんそうです。主義として独身ではなく、お....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
子を見せなかったそうだ。 鴎外は甘藷と筍が好物だったそうだ。肉食家というよりは菜食党だった。「野菜料理は日本が世界一である。欧羅巴の野菜料理てのは鶯のスリ餌の....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ント教会中、リオ教会が第一に位す。この教会に加わるものは、なるべく肉食を廃して、菜食するを期す。飲酒は一切これを禁じ、コーヒーおよび茶ものまざるをよしとす。飲用....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
頃はすっかり調味法が変ったね。ほとんど生のままの味で煮出している。それにだんだん菜食党になって来た。そりゃ年齢にもよるだろうが、やはり東洋精神への還元だね。」 ....