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「華山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

華山の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
つびょう》してからもう三日《みっか》たった。東京湾を出抜けると、黒潮に乗って、金華山《きんかざん》沖あたりからは航路を東北に向けて、まっしぐらに緯度を上《のぼ》....
梓川の上流」より 著者:小島烏水
る形をあらわすからその名を得たということである。白馬岳の又の名を越後方面では大蓮華山といっている、或人の句に「残雪や御法《みのり》の不思議蓮華山」とあるからは、....
雪の白峰」より 著者:小島烏水
り」もうそれでよい、ただ白峰でよい。 雪によって名を得たものに、飛騨山脈の大蓮華山、また白馬岳があるし、蝶ヶ岳もある、しかし虚空に匂う白蓮華も、翅粉谷の水脈《....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
を祝して、豪雨のなかをまた急いだ。 その三は、大正二年の九月、仙台の塩竃から金華山参詣の小蒸汽船に乗って行って、島内の社務所に一泊した夜である。午後十時頃から....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
まった。御覧なさい、前には高橋作左衛門を鎖攘する。土生玄磧を鎖攘する。後には渡辺華山、高野長英を鎖攘する。その結果はと言うと、日本国じゅうを実に頑固なものにしち....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
奉公の下拵えに行き、一年間いて十一に江戸へ帰った。すると、道補の実弟に、奥州|金華山の住職をしている人があって、是非私を貰いたいといい込んで来ました。父は無頓着....
蕎麦餅」より 著者:田中貢太郎
、俺には敵わないだろう」 四年の後、季和は婆さんの驢馬に乗って旅行をしていた。華山廟の東から五六里来たところで、むこうから来た老人に往き違った。老人は手を拍っ....
無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
おじいさんが、青年時代、一八二〇年(江戸時代の文政三年)に、太平洋の日本沿岸、金華山沖で、捕鯨船が、まっこう鯨の大群を発見したのだ。 それはね、何千頭という大....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
て、塩竈、石巻という二ツの市、気仙沼、女川、渡波などという漁港がある。ほかに、金華山にちかく、牡鹿半島の尖端に鮎川という鯨専門の漁港がある。 石巻は北上川の河....
回想録」より 著者:高村光太郎
って、それは先妻の子供で後まで中島と言っていたが、相当うまい大工であった。父は金華山のお寺に貰われてゆく筈であった。金華山にゆくことになったのも、神仏|混淆の時....
海豚と河豚」より 著者:佐藤垢石
社のキャッチャーボートが四、五艘、いま牡鹿半島の鮎川港を根拠地としていて、毎日金華山沖で盛んに捕鯨をやっている。僕は、近いうちにそれを視察に行くことになっている....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
聞』紙上に「俳諧大要」を連載し始めた。これはやはり松風会員の一人であった盲俳人|華山君のために説くという形式によって居るが、その実居士の胸奥に漸く纏った自己の俳....
空飛ぶ悪魔」より 著者:酒井嘉七
。 同機は最高速力毎時三百五十|哩、航続時間二十五時間の優秀機で、本日未明、金華山沖を東に向って飛行する同機を認めたとの報あるも、真偽不明……」 明日の新聞....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
瞰しては、何とか歌にまとめようと苦吟もして見た。 午後になって、左舷の遥かに金華山らしいのが眺められたが、航路というものは、海岸線には添いつつも、なかなかに近....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
ている。鑓ヶ岳、杓子岳から力の籠った線が緊張の度を倍加して、朝日岳の肩越しに大蓮華山の尖鋭なる峰頂を一刀に刻み上げている。山稜の大波は更に北に走って、鉢ヶ岳、雪....