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華表
「華表〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
華表の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仇討三態」より 著者:菊池寛
。 彼は、門付をしながら、中国筋を上って、浪華へ出るまでに、半年もかかった。浪
華表の倉屋敷で、彼は国元の母からの消息に接した。母は、自分が老衰のために死の近づ....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
寄手の軍が、こんな朱敗を重ねてぐずぐずしている間に、幸村は軍を勝曼院の前から石之
華表の西迄三隊に備え、旗馬印を竜粧に押立てていた。 殺気天を衝き、黒雲の巻上る....
「運命」より 著者:幸田露伴
りけり、 阿兄 何ぞ必ずしも 涙|潜々たらむ、 義を取り 仁を成す 此間に在り。
華表 柱頭 千歳の後、 旅魂 旧に依りて 家山に到らん。 と吟じて戮せられぬ。母....
「狐と狸」より 著者:田中貢太郎
知って、それをへこますつもりで、少年書生に化けて、馬に乗って出て往こうとすると、
華表神が呼び止めて、 「君達はどこへ往くのか」 と聞いた。
華表神とは墓の前にあ....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
くびをしていた。 鎮守の八幡宮の茅葺の古い社殿は街道から見えるところにあった。
華表のかたわらには社殿修繕の寄付金の姓名と額とが古く新しく並べて書いてある。周囲....
「蒲団」より 著者:田山花袋
た。かの女を得なければ寧そ南洋の植民地に漂泊しようというほどの熱烈な心を抱いて、
華表、長い石階、社殿、俳句の懸行燈、この常夜燈の三字にはよく見入って物を思ったも....
「火傷した神様」より 著者:田中貢太郎
るのを憐みながら己の住居の近くへ帰って来た。其処は森の中で、入口には古ぼけた木の
華表があった。来宮様はその時ひどく眠くなっていた。 「ああ、眠い、眠い、眠くてし....
「こま犬」より 著者:岡本綺堂
たので、そのまま保存されてやはり小袋明神として祀られていた。僕の先祖もこの明神に
華表を寄進したということが家の記録に残っているから、江戸時代までも相当に尊崇され....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
月余りも経ちました。其の時、全然同じ一手段で夫れも立派な旗本が一人、芝の御霊屋の
華表側で切り仆されたではありませんか。 そうして矢張り切手の侍は何処へ行ったも....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
行った。 4 明応年間に木曽義元、小笠原氏と戦って、戦い勝利を得たるをもって、
華表を建てて鳥居峠と呼ぶ。 その鳥居の立っている森。――森の中は薄暗く、ところ....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
て、袴の股立ちを高く取っていた。そのあとには鎌髭のいかめしい鬼奴が二人、山王の大
華表と背比べでもするようにのさばり返って続いて来た。 主人の言葉の尾について、....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
わせ砥まで引攫って遁亡なんですって。…… 類は友だっていいますがね、此奴の方が
華表かずが多いだけに、火の玉の奴ア脊負なげを食って、消壺へジュウー……へへへ、い....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
りしといえばその怖ろしさいうばかりなかりしならん。 ようやくにして渡り終れば大
華表ありて、
華表のあなたは幾百年も経たりとおぼゆる老樹の杉の、幾本となく蔭暗きま....
「春心」より 著者:田中貢太郎
一団となっているところがあった。そこは八幡宮の境内であった。広巳はそこへ入った。
華表のしたに風船玉売の老婆がいた。広巳は見むきもしないで
華表を潜った。欅の嫩葉に....
「宇賀長者物語」より 著者:田中貢太郎
、先ず外宮に参詣しました。白木の宮柱に萱葺の屋根をした素朴な社でありました。一の
華表を潜ったところで、驕慢な長者は大きな声をだしました。 「お伊勢様、お伊勢様と....