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「菱垣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

菱垣の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河明り」より 著者:岡本かの子
を始めたものが四五軒あった。 その船は舷側に菱形の桟を嵌めた船板を使ったので、菱垣船と云った。廻船業は繁昌するので、その廻船によって商いする問屋はだんだん殖え....
狐の手帳」より 著者:田中貢太郎
唸ったがなあ」 「ぜんたい何処にいるのだろう」 奥庭の前は寺の境内になって竹の菱垣がしてあったが、この一二年手入をしないので処どころに子供の出入のできるような....
丹下左膳」より 著者:林不忘
てつらね、玄関正面のところに槍をかけて、入口には番所ができ、その横手には、青竹の菱垣《ひしがき》を結いめぐらして、まんなかに、宿札が立っている。 逆目《さかめ....
人面瘡物語」より 著者:田中貢太郎
の男は其の土橋を渡って八郎を導いた。 草葺の家が巌の陰にあった。入口には枯枝の菱垣をしてあった。葉の赤くなった蔦葛がそれに絡まっていた。かるさんの男は其の門口....
首頂戴」より 著者:国枝史郎
、突棒刺叉捩など、さも厳しく立て並べてある。門を離れた左手にあるは、青竹で作った菱垣で、檜逆目のございません板へ、徳川天一坊殿御旅館と、墨色鮮かに書いてある。正....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
いたようないい凪《なぎ》なので……。 「なんでえ、妙ちきりんな船じゃねえか」 「菱垣《ひがき》船か」 「菱垣にしちゃア小さすぎる。それに、菱垣の船印《ふなじるし....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
唐館蘇州庵《とうやかたそしゅうあん》の竹倚《チョイ》 大阪、川口の賑い。菱垣番船《ひしがきばんせん》、伏見《ふしみ》の過所船《かしょぶね》、七村の上荷船....