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萎び
「萎び〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
萎びの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:菊池寛
と、再び昏々として眠りはじめた。 二度目に目が覚めたとき、それは朝だった。疲れ
萎びている俊寛の頬にも、朝の微風が快かった。彼が目を開くと、自分の身体の上に茂り....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
「ウン。――」長造は、言おうか言うまいかと、鳥渡考えたのち「こう世間が不景気で
萎びちゃっちゃあ、何もかもお終いだナ」 「また、いい日が廻ってきますよ、あなた」....
「地球盗難」より 著者:海野十三
。それが今日の馬のように、なぜ真中の一本だけがひとり大きくなり両側の二本は小さく
萎びてしまったか。それには或る微妙なキッカケが存在したのだった。その当時走ること....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
れ壁から声をかけた一人の若い娘に考えは捉えられた。その娘は病気らしく、美しい顔が
萎びていて僅かに片笑いだけした。 「ジュジュウ! 病気悪いか」 娘はまた片笑い....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
なってしまって、そこには、とうてい動かし難い沈鬱な空気が漂っているのだった。涸れ
萎びた|栄光の手の一本一本の指の上に、死体|蝋燭を差して、それが、懶気な音を立て....
「浮動する地価」より 著者:黒島伝治
一年、一年、あとから生長して来る彼女達の妹や従妹は、やはり町をさして出て行った。
萎びた梨のように水々しさがなくなったり、脚がはれたりするのを恐れてはいられなかっ....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
すれた声で応えた。 「まあ、――」 夫人は鏡面ごしに、このところひどく黄いろく
萎びた夫の顔を眺めた。だんだんとこみあげてくる心配が、ヒルミ夫人を百パアセントの....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
るが諸所に白髪がある。河原に残った枯れ芒と形容したいような白髪である。黄色い色の
萎びた顔。蛇のように蜒っている無数の皺。その体の痩せていることは水気の尽きた枯れ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
であった。
地の薄くなった胡麻塩の髪を、小さい髷に取り上げている。顔は小さくて
萎びていて、そうして黄味を帯びていた。古びた柑橘を想わせる。にもかかわらず顔の道....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、青い靴下に、大きな靴をはき、仰山な白鑞の締め金をつけていた。元気はいいが、もう
萎びてしまった彼らの女房たちは、ひだのついた帽子をかぶり、胴の長いガウンを着て、....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
達が、勤めを果して此処に眠って居ることが彼に解った。 暁の空に負けて赤黄いろく
萎びかけたシャンデリヤの下で小田島が帳場の男に、イベットが確に泊って居るかどうか....
「味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
いかに腕のある料理人でも、どうしたって美味くはならないものである。野菜にしても、
萎びて精気を欠いていては、味も香気もなく、ただもうつまらない食物にしかならないの....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
だ頬をしていた時、
神聖なクリストの恩を謝して、この椅子に靠っている
家の長老の
萎びた手に、敬虔なキスをしたかも知れぬ。
ああ。好い子よ。毎日お前に母のような指....
「女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
直ぐそれを吐き出したこともあったらしい。丁度相手の女学生が、頸の創から血を出して
萎びて死んだように女房も絶食して、次第に体を
萎びさせて死んだのである。 遺物を....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ます。奈良朝以前には少しは小乗仏教も入ったようでありますが、土地に適さない種子の
萎びてしまうように、積極的、進取的な日本民族の間には、その小乗仏教はたちまちにし....