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「萎む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

萎むの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
頃じゃ、こちらに、どんな事でもあるように、島山(理学士)を見ると、もうね、身体が萎むような事があるわ。土間へ駈下りて靴の紐を解いたり結んだりしてやってるじゃあり....
縮図」より 著者:徳田秋声
けりゃ。」 母は言っていたが、二日三日たっても、湯に馴染めそうには見えず、花の萎むような気の衰えが感じられるのだったが、湯を控えめにしていても、血の気の薄くな....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
「お許婚……?」「いや、」一葉女史の墓だときいて、庭の垣根の常夏の花、朝涼だから萎むまいと、朝顔を添えた女の志を取り受けて、築地本願寺の墓地へ詣でて、夏の草葉の....
死者の書」より 著者:折口信夫
に――。 山の躑躅の色は、様々ある。一つ色のものだけが、一時に咲き出して、一時に萎む。そうして、凡一月は、後から後から替った色のが匂い出て、禿げた岩も、一冬のう....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
まで、その血が、ほたほたと落ちて、汐が引くばかりに、見る間に、びしゃびしゃと肉が萎む、と手と足に蒼味が注して、腰、肩、胸の隅々に、まだその白い膚が消々に、薄らと....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
どうだ良い匂いがするだろう。タバヨス木精蓮と云う熱帯種でね。此の花は夜開いて昼|萎むのだよ。そして、閉じられた花弁の中に蛭がいたとすると、犯人が池の向岸で何をし....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
、女の務と思えばこそ、また今の世に立ちもどり、煙に草木も枯れ果てて、雄花雌花も打萎む、野崎の里の亡霊と、なったお染が執念は、凝って籠って人のため、心中ごころの一....